2007年04月30日

自転車奇行・春の秩父路編8 〜秩父市街地に戻る〜

工事中を迂回すると、やっと下り坂になった。

荒川村1.jpg

遠く下の方に見える橋が国道140号だが、思ったほど下りそうもない。
(けっこう上ったと思ってたのに…)
きっと国道140号に入ったら下り坂一辺倒だと思って、気を取り直す。

国道140号に入っても、あまり下り坂という感じはしなかった。
下ったり上ったりで、少しずつ標高が下がっていく。

荒川村2.jpg

下を流れている荒川は標高が低いが、道路は高いところを通っているのだ。

秩父の市街地までは15kmほどだろうか。
今日はすでに45kmほど走っている。
最初の10kmで疲れていた割りには、けっこう走ってきた。

荒川村.jpg

相変わらず歩道は狭い。
トラックが多いので車道を走るのは危険だ。
桜は咲いているが、あまり気分の良い道ではない。

荒川村3.jpg

あの武甲山が右手に過ぎれば、西武秩父駅だ。
秩父の市街地の手前で、かなり下ってるところがあった。
気分良く下りていったが、その後に長い上り坂が待っていた。

長い上り坂。
歩道はない。
トラックは多い。

息を整えて、一気に登るしかない。
(これが最後の坂だろう)
僕は車が途絶えた隙に、登り始めた。

ふと見ると、道の反対側を自転車に乗ったおじいさんが登っていた。
おじいさんはユラユラと揺らめきながらも、ゆっくりと確実に坂を登っている。
歩道がないので、おじいさんの後ろから来た車が対抗車線にはみ出しながら追い抜いていった。

おじいさんは、そんな事は気にも留めない。
例え、車道の真ん中にはみ出しても登り続ける。
おじいさんが自転車を降りないのだから、僕も自転車を降りることは出来ない。

途中の信号で、僕はおじいさんの側に道を渡った。
おじいさんの後ろに付く。
おじいさんの自転車は、荷台がしっかりしていて重そうだ。
重そうな荷物も積んでいる。

それでもおじいさんは、自転車を降りることなく坂を登り終わった。
僕も、おじいさんに追い付くように登り終わった。

おじいさんは後ろを気にすることなく、道を渡りだした。
道を、緩い角度で斜めに渡っている。
少しずつ対向車線に入っていく、時間のかかる渡り方だ。

対抗車が来たが、おじいさんは気にしない。
対抗車が減速した。
おじいさんは極めて自然体だ。

おじいさんは横の道に消えていった。
自然体だった。

秩父の市街地に入った。
そして午後5時半頃、西武秩父駅に到着。
ちょうど特急が発車した後だった。
もう10分早ければ、乗れた。

次の特急までの1時間、僕は土産を買ったり、夕食を食べたりして過ごした。

(今日は舗装路しか走ってないが、どの坂もキツかったなぁ)
(やはり6段変速だけでは、山道は無理だな)

去年末から、この秩父方面を4回ほど共に走ってきた折り畳み自転車だったが、だんだんと性能に物足りなさを感じてきた。

もう1台持っている、折り畳めない26インチの18段変速MTBを投入してもいいのだが、デカイし重いのが難点だ。
小さくて軽くて、ギアが18段くらいある自転車が、持ち運んでくるには理想だ。

新しい自転車を投入するのもいいのだが、この安物の20インチの折り畳みにも愛着が湧いている。
この日の走行距離は62km。
こんな自転車でも、それくらいの距離なら走る事は可能なのだ。

(もう少しだけコイツと出掛けるか…)

僕は特急の座席の足元に自転車を置き、特急が発車するとやがて眠りに就いたのだった。

   〜春の秩父路編・完〜
ニックネーム SNJ at 15:11| Comment(2) | TrackBack(1) | 自転車奇行2007

自転車奇行・春の秩父路編7 〜下り坂〜

西秩父桃湖からトンネルまで戻り、車が来ないのを見計らってトンネルを一気に抜ける。

トンネルを抜けると下り坂だ。
僕は上着を羽織ると、下りに入った。

みるみる内に自転車の速度は上がり、45kmを超えた。
坂はほぼ直線だったので、さらに加速してみようと思いっきり漕いだが、ペダルが空回りして自転車がブレるだけだった。
6段ギアでは、そんなものだろう。

全く漕がずに時速48kmになった。
(これは50kmいくんじゃないか?)

僕はそう思って、上体を屈めて前傾姿勢になってみた。
空気抵抗を減らすためである。

49、50、51、時速は52kmに達した。
前傾姿勢ではあるが、サドルの後方に座って後輪加重は確保している。
後輪加重が抜けると後輪が滑ってしまうし、体重が前にかかり過ぎると急ブレーキ時に前方転回してしまう。

52km以上は加速していかなかったので、さらに頭を低くしてみる。
すると、時速54.6kmまで伸びた。
道は直線なので、自転車は安定している。

ヒュゴォォォォォ〜!
バタバタバタバタ!

風の音が凄い。
上着の袖が風にはためいている。

20インチの折り畳みで、ここまでの速度が出るとは思わなかった。
以前に26インチのマウンテンバイクで記録した最高速は57.5kmだったから、それに迫る勢いだ。

空気抵抗を減らすだけで、時速が1割増したので少し驚いた。
さらに空気抵抗を減らすには、左右の肘をくっ付けるように腕を体の正面ですぼめればいいのだが、それだとブレーキに指が届かないのでやめた。

下っていく内にだんだんカーブが多くなってきたので、上体を起こして減速した。
エアブレーキだ。
それでも45kmは出ている。

そんなスピードで下ってきたので、すぐに下りは終わった。
楽しい時間はあっと言う間に終わる。

街中に戻ってくると、今度は小鹿野町から南に向かう。
来る時は東から来たので、違う道を通って秩父に戻るのだ。

戻るには山を越えないといけない。
大した山ではないだろうと侮っていたら、道も大した道ではなかった。
歩道がほとんどないのだ。
時折り、桜が咲いているのが救いだろう。

両神村.jpg

車が来る度に、道の広いところで遣り過ごし、車が来ない隙に走る。
この繰り返しで、テンションはどんどん下がる。

地味に長い山道を上る。
歩道は整備されていたが、景観は木々に阻まれて何もない。
考え事をしながら自転車を漕いでいたら、いつの間にかに大汗をかいていた。

上着を脱いだら、上りは終わった。
あとは、秩父市街に向けての下りのはずだ。

両神村2.jpg

(やっと楽になれる〜)
そう思って下っていったが、また上りになった。

狭いトンネルの入り口でバスを通過させると、壊れかけのライトを手で押さえて点灯させながら、一気に抜ける。

(今度こそ下りだ!)
そう思ったが、途中が工事中で迂回しなければならなかった。
迂回路は少しだけ上り坂だ。
上がりかけたテンションが、また下がる。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 12:47| Comment(0) | TrackBack(1) | 自転車奇行2007

自転車奇行・春の秩父路編6 〜西秩父桃湖〜

(モモコ〜!)

トンネルを抜ければ西秩父桃湖(合角ダム)が見えると思って、自転車を飛ばす。
トンネル出口の光は、希望の光。

だが、光に向かって飛び込んでも、山の景色が広がっているだけだった。
予定では、トンネルを出ると同時に視界が開け、眼下に湖が見えるはずだったのだ。
なかなかシナリオ通りにはいかない。

カーブを2回曲がると、木々の間に湖が見えたが、チラッと見えた湖の姿は、何もない山間の湖であった。
てっきり、今まで見てきた他の湖のように周辺道路が整備され、桜などが植えられているかと思ってた。

桃湖1.jpg

少し進むと、湖の全貌が見えた。
やっぱり桜並木などない。
ただ、どんよりとした湖面を携えているのみである。
桃湖は特に美しくはなかった。

ただ一つ、湖の真ん中が狭まり、そこに橋が架かっていて、ワイヤーを吊る大きなコンクリートの塔があるのが見所だろうか。

ガードレールを手で叩いてみる。
コ〜〜ンという音だけが響き渡り、他には何も音はない。

(何か、寂しい湖だな…モモコ…)

湖を見てもテンションは上がらなかった。
僕は一息つくと、ここまで登ってくるのに手間取ったので、テンションを上げるために湖に向かって坂を下っていった。

(ヒャッホ〜ゥ!)

時速は40kmを超え、風が空を切る音が聞こえる。

カラン、カラ〜ン

(ん?何の音だ?)
自転車を止めると、ハンドルに付いていたはずのライトが無い。
坂の途中で外れて落ちたようだ。

戻ってライトを拾い上げると、ネジが外れていた。
スイッチを入れるとライト本体は無事だったが、ネジは見付からない。
ここまでの道のどこかで落としていたのかもしれない。探すのは無理だろう。

ハンドルの台座にライトを乗せてあるだけの状態で下っていく。
ネジがないのですぐ外れてしまうが、振動がなければそうそう外れないだろう。

坂の途中で脇道があったのでそちらに行ってみる。
湖に向かって下っていく道だ。

面白そうなので、またデジカメの動画を撮りながら下る。
どんどん加速していくと、

カシャン!カラン、カラ〜ン

またライトが落ちた。
しかし、デジカメの動画の方が大事なので無視。

そして、急停止!


桃湖2.jpg

なんと、湖への道路は湖の中へと続いていた!
湖が出来てからあまり年月が経ってないのだろう。
この先には村があったのだろうか?

坂を戻り、落としたライトを探す。
すぐに見付かったが、今度はライト本体も電球カバーが外れて壊れていた。
乾電池も外れて、散らばっている。

ライトを組み直すと、無事に点灯したので一安心。
しかし、この状態では夜道は危険だ。
時刻は午後3時だが、山を二つは越えないと西武秩父駅に戻れないので、そろそろ引き上げよう。

桃湖3.jpg

桃湖を南側から時計回りに一周する。
水中へと続く道路が見える。
こうして見ると、なかなか良い風景だ。

桃湖4.jpg

この湖の景観のポイントである橋を渡る。
ここに来る前に渡った、秩父ミューズパークの橋と比べると大したことないが、この山の中にこの橋だと、存在感がある。

湖を周り終わると、またトンネルに向かって上り坂だ。
戻るには登るしかない。

この辺は、もう少しで群馬県なので、本当はこの湖の先にも行ってみたかったが、もう疲れてしまった。

僕は帰路に着いた。

後に気付いたが、この湖の周りの山に良い山があったのを忘れていた。
先ほどの般若山と同じく、登ってみたい山だったのに…。

桃湖5.jpg

なお、家に帰ってからネットで調べると、この湖に架かる橋は、夜になるとライトアップされるらしい。
この山間にこのライティングは、素晴らしく幻想的だ。
夜霧でも湧けば最高だ。

それを知っていれば夜に見たい湖だが、夜に自転車でこの場所にいたら、帰るのはかなりしんどくなるな。

夜霧の中、湖に消える道を往く。
そういうのもいいかもしれない…。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 01:57| Comment(0) | TrackBack(1) | 自転車奇行2007

2007年04月27日

自転車奇行・春の秩父路編5 〜小鹿野町から合角ダムへ〜

小鹿野(おがの)町には、伝統の小鹿野歌舞伎があって、町のそこかしこで歌舞伎をアピールしている。
僕は小鹿野町をあまり知らなかったが、伝統のある町は良い雰囲気が漂う。

小鹿野町には般若(はんにゃ)という住所がある。
般若という名も、歌舞伎っぽくて良い。

般若の丘公園.jpg

般若の丘公園というのがあるのだが、僕はその名が気になって公園に立ち寄ってみた。
しかし、この公園にはラベンダーがあるのだが、花の時期は6月で今は咲いてない。

あっさりと般若の丘公園を後にしたが、実はこの公園の背後が般若山という良い山だった。
本で般若山の風景を見て、ぜひ登らなければと思っていたのに、すっかり忘れて素通りしてしまった。
前回は登山ばかりだったので、この日は舗装路を走ろうと思っていたのも、山の確認を忘れた理由だ。

小鹿野の街中を走り抜けて次に向かうのは、『西秩父桃湖』という人造湖だ。
そこには、『合角(かっかく)ダム』いうのがあり、もしかしたら良い景色が待ち受けているのではないかと思ったのだ。

地図で見ると小鹿野町のメインストリートからも近い。
コンビニで食料と飲み物を補給して桃湖に向かったが、道は上り坂だった。

ダムと言うからには、山と山の間に作られてるはずだ。
分かってはいたが、やっぱり上り坂だったことにテンションは下がる。

それでも何とか自転車を降りずに坂道に喰らいついたが、馬のいる牧場を過ぎた辺りから勾配がキツくなり、僕は自転車を降りた。

直線的に上り坂が続いている。
木々の間から、上り坂の向こうにさらに上り坂が見えている。
曲がりくねって上っているのだ。

長丁場になりそうだ。
コンビニで補給しておいて良かった。

勾配が緩いとこだけ自転車に乗って登る。
後は汗を拭き拭き、徒歩。
思ってたよりも標高が高い。

やがて、トンネルが見えた。
長さは400mほどだ。
トンネルなら山を越えずに抜けていけるのでありがたい。

トンネル内には歩道がないので、車が来たら厄介だ。
一気に走り抜けるしかない。
車が途切れた隙を狙って、僕はトンネルに突入していった。

合角ダムへのトンネル.jpg

トンネルの中は暗いが、出口だけが明るく見えている。
その明かりが、坂を上って疲れている僕には希望の光に見える。
あの先に桃湖があるに違いない。

(待ってろ、モモコ〜!)

僕はトンネルの中を駆け抜けていった。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 03:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007

2007年04月26日

自転車奇行・春の秩父路編4 〜下りの映像〜

秩父ミューズパークからの下りで、僕はデジカメの動画で下りの映像を撮影してみた。
右手にカメラを持ってのダウンヒルである。

下り始めて緩やかなコーナーを曲がっていくと、やがて時速40kmに達する。
右手はカメラを構えてハンドルに添えてるだけなので、左手ブレーキしか使えない。
急な左コーナーが近付いてくるが、明らかにオーバースピードである。

左手でブレーキを掛けてはいるが、後輪ブレーキのみでは減速しきれない。
後輪ブレーキを掛け過ぎると、後輪がロックして横滑りし兼ねない。
下りでは前輪に加重が掛かっているので、後輪のグリップが弱いのだ。

今、乗っている20インチの折り畳み自転車での性能では、時速26km以下にしないと、思い描いたラインで曲がってはくれない。
対抗車が来てないのをいいことに、対向車線にはみ出しながら曲がっていく。
もちろん、思い描いたラインではない。

左コーナーが終わると、すぐ切り返しの右コーナーだ。
これまた曲がり切れずに、左の白線を越えて歩道内に入っていく。
白線の上は滑りやすいのでブレーキを控え目にしてあるが、白線を越えると壁が待っている。

さらに左コーナーの切り返し。
明らかに曲がり切れないので、仕方なく右手のブレーキも使った。
カメラを持ちながら、手の甲でのブレーキだ。
右手にブレーキの振動が伝わり、デジカメの映像は激しくブレる。

かなり減速したが、すぐに加速していく。
ペダルは一切漕いでいないが、30kmを超える。

自転車を傾けて曲がっていく。
デジカメの映像も傾く。

何度か曲がった後、直線の下りが来た。
直線ではハンドル操作は必要ないので、前傾姿勢になって右手を前輪の横に持っていく。
前傾姿勢で空気抵抗を減らすのと、路面に近いカメラ視点にするためだ。

時速40kmで路面が流れていく。
大したスピードではないが、地上30cmの高さの視点では速く感じる。

道端には桜も見えてきた。
対抗車も見えたので、姿勢を上げて減速する。
ほぼ直線なので減速しなくてもいいのだが、前傾姿勢で前輪の横にデジカメを構えている姿は、見られたら少し恥ずかしい。

高速で左コーナーを抜けると、トラックも走ってきた。
デジカメの映像では急に対抗車が来たように見えるが、僕の目では遠くから確認できているので大丈夫だ。

道路を横切る溝の段差があった。
片手ハンドル、40kmで段差を越えると危険なので、右手もハンドルに添える。
段差の振動がデジカメの映像に記録される。

坂も緩くなり、民家も見えてきた。
桜も色鮮やかだ。
山の上では曇っていた空も、ここでは晴れ渡っている。
下りで爽快だったこともあり、テンションも上がってきた。

時折り背後を振り返ってはいたが、僕の後ろから車は走って来なかった。
まぁ時速40km以上で走っているのだから、車が来てもそうそう追い付いてはこないだろう。

信号が見えてきたので、僕は2分半で動画を撮るのをやめた。
下っていた時間は3分もなかった。
上るのは苦労したが、下りはあっ気ないもんだ。

ここは小鹿野(おがの)町。
秩父市からは、北に山を越えた位置にある。
帰る時は山を越えないと戻れない場所まで来てしまった。

そう考えると、またテンションが下がった。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 23:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007

2007年04月21日

自転車奇行・春の秩父路編3 〜秩父ミューズパーク〜

荒川を渡り、秩父ミューズパークへの上り坂をゆく。
しかしテンションが低いせいか、どうにも調子が出ない。

…というか、
(坂がキツすぎなんだ〜!)

僕は自転車を降りて押す。
さっきの羊山公園の坂といい、このミューズパークへの上りといい、名前に似合わずハードな坂である。

ミューズパークへ.jpg

いつの間にかに標高が高くなっている。
先ほどの橋が見えているが、それと比べてもずいぶん高いとこまで登ってきた。
右端の武甲山の形は、やっぱり目立つ。

音楽寺.jpg

途中で音楽寺(おんがくじ)というところに参拝。
この寺の存在も、ミューズパークと名付けられた要因だろう。
秩父巡礼の二十三番札所だ。
この音楽寺までの坂道が、また急坂でキツかった。

音楽寺から.jpg

音楽寺からの眺めも良い。

音楽寺から坂を下って、ミューズパークへの道に戻る。
それにしてもキツい上りだ。
つづら折れを曲がると、音楽寺の裏手に出た。
なんと、裏から回ればこちらに出られたのだった。
一旦、坂を下ってまた上ってこなくても良かったのだった…。

ミューズパークへ2.jpg

道々には桜が咲いてるのに、テンションは上がらない。
先週の疲れが残っているのかな?

大汗をかいて、ミューズパークに到着。
ここは色々と遊べる施設が揃っているが、シーズンは夏なのだろう、あまり人もいない。

家族連れが階段を下りていた。
3歳くらいの子供がフラフラと階段を下りる。
「ほらほら、気を付けないと転ぶわよ!」

お母さんが子供を注意した途端に、子供がバランスを崩して階段を側転しながら落ちていった。
落ちたのは5段くらいなので大したことはなかったが、子供はケロッとしている。
子供は柔らかいなぁ。

ミューズパーク.jpg

ミューズパークからの眺めだ。
先ほどの橋から200m近く登ってきた。
標高は380〜390mくらいだろうか。
ちなみに、秩父の市街地の標高は、190〜240mくらいある。

向かいの山々は、去年末に走った奥武蔵グリーンラインの山々だ。
向こうは、今いるところの2倍以上の標高がある。

ミューズパークには文化、音楽、スポーツのゾーンがあり、広い敷地面積を持っている。
僕は敷地内を走り抜けていく。

ミューズパーク2.jpg

野外ステージがあるが、平日の今日は何もやっていない。
晴れていた空も曇ってきて、やっぱりテンションが上がらない。
まだ10kmくらいしか走っていないのに、かなり疲れている。

そうしてミューズパークを端から端まで走り抜けると、僕は次の目的地に向けて山を下っていった。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 23:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007

自転車奇行・春の秩父路編2 〜羊山公園〜

西武線と武甲山.jpg

西武秩父駅に着くと、武甲山に掛かっていた雲は晴れていた。
少し気分も晴れる。
自転車を組み立てて、すぐに走り出す。

向かう先は、羊山(ひつじやま)公園というところ。
駅から東に向かえばすぐに着く。

すぐに着くが、急な上り坂が待ち構えていた。
ギアが6段しかないので一番軽いギアでもキツかったが、かなり無理をして自転車を降りずに登りきった。

羊山公園.jpg

羊山公園に到着。
桜が咲き誇っている。

しかし、ここの見所は他にある。
桜並木を進んでいくと、羊が「メェ〜、メェ〜」と鳴いている。
なるほど、羊がいるから羊山公園なのか。

しかし、見所は羊でもない。
さらにその奥…。
自転車を停めて進んで行くと……、

羊山公園のナ桜.jpg

これだ!一面の芝桜!
今日はこれを観に来たのだ!

武甲山とナ桜.jpg

武甲山との対比も良い。
そこかしこで写真を撮ってる人がいる。

しかし、まだ五分咲きだとか…。
時期が早すぎたようだ。
少しテンションが上がりきらない。

まぁ、五分咲きでも十分な色あいだ。
僕はお土産を買い、自転車の停めてある場所に戻った。

自転車の横には、SUZUKI製の『チョイノリ』という小さいスクーターが置いてあり、年配の夫婦が横で何か話していた。

「このバイク、小さいわねぇ。何てバイク?」
「知らないよ」
「どこのメーカーかしら?ホンダ?スズキ?」
「知らないよ」
「ス〜、ズ〜、キ、SUZUKIって書いてあるわ。ねぇ、これSUZUKIのでしょ?」

おばちゃんは、自転車の横に来た僕に聞いてきた。
見ると、確かに『SUZUKI』と刻印されている。

「そうですね、SUZUKIです」
「ほら見て、私の英語力も捨てたもんじゃないわね」

おばちゃんは、アルファベットを読めたので得意そうだ。

「高いのかしらね?」
「8万くらいするんじゃないですかね」
「あっら〜、高いわ〜。あなたの自転車も高いの?」

おばちゃんは、次に僕の自転車に目をつけた。

「安物ですよ。1万5千円でした」
「へ〜、その値段でこんなの買えちゃうんだ」

「ギアは何段あんの?」
今度はおじちゃんが聞いてきた。

「6段です」
「6段じゃ、山はキツそうだね」
「そうです、ここに来るのも一苦労でしたよ〜」

夫婦と話し終えると、次の目的地に向かった。

羊山公園から約50mの標高差を下って、秩父市街を走り抜ける。
秩父の街は、荒川を挟んで河岸段丘になっている。
荒川に向かってどんどん下り、川を渡るとまた上りになる。

秩父公園橋.jpg

荒川を渡る時は、秩父ハープ橋という長さ530mの橋を渡る。
ケーブルがハープの弦の様なのでそう呼ばれるが、この先には『秩父ミューズパーク』というのがあるので、音楽でまとめた訳だ。

僕は橋を渡ると、ミューズパークへと向かった。
そこまでは上り坂である。

しかし僕は、羊山公園で疲れ果てていた。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 19:26| Comment(2) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007

自転車奇行・春の秩父路編1 〜また秩父へ〜

巾着田や日和田山を走った1週間後、僕はまた西武線に乗って秩父に向かっていた。
今回は特急ではなく、急行だ。
これなら特急運賃が浮く。

自転車を電車に持ち込む時は、なるべく最前列の車両か最後部の車両に積むのだが、僕はこの日は最前列に陣取った。
運転席の真後ろだ。

進行方向には、流れる風景の中に桜が目立つ。
(先週の桜は良かったなぁ)
今日も桜の中を走ることになるだろう。

運転席の後ろには3枚のガラスがあり、真ん中を1枚挟んで左側に僕が、右側には40代半ばのおっちゃんが進行方向を見つめている。
途中の駅で若い女性が乗り込み、真ん中のガラスに陣取った。

これで、僕と若い女性とおっちゃんが並んで進行方向を見ていることにになる。
女性はかなりの美人だったので、横がおっちゃんよりは気分良く風景を見れる。
いつもはこうやって流れる景色を見る時は、横にいるのは子供か、おっちゃんか、鉄っちゃんなのだ。

長らく3人並んで見入っていたが、飯能駅の4つ手前の稲荷山公園という駅で女性は降りていった。
駅のホームを見ると、若い女性ばかり30人くらい歩いている。
女子大でもあるのだろうか?

これで僕とおっちゃんの並びに戻った。
そしてまた2駅後の仏子(ぶし)駅というところで、乗客が大量に降りていった。
若者ばかり降りていったので、ここにも大学があるのだろう。

電車が発車してふと後ろを見ると、さっきまで満席だったのに、今は車両後方の席に二人が座っているだけだ。
後方にその二人、前方に僕とおっちゃんだけになった。

車内が空いたからか、おっちゃんは腕を振り回して体操を始めた。
体操をしながら、僕と並んで景色を見ている。

飯能駅の手前で、線路脇に高校生がカメラを電車に向けていた。
電車の写真を撮るのが好きなのだろう。

彼のカメラが捉えた絵を想像してみた。

桜と菜の花の中を走る西武線。
美しい。

電車の窓には運転手。
勇ましい。

運転手の背後の窓には、僕とおっちゃん。
……。

(あれ!?僕とおっちゃんが仲良く並んでいる!?)
少しテンションが下がった。
さっきまでは僕の横は美人の女性だったのだ。
撮るなら、その時に撮って欲しかった。
どうでもいいけど、気分的にね…。

急行は飯能駅が終点だったので、秩父行きに乗り換える。
秩父行きの電車内は、リュックを持ったハイカーで溢れていた。
春が来て、みんな山に行きたい気分なのだろう。

飯能から秩父へは、山あいを走っていく。
秩父に近付くと、標高1304mの武甲山という削れた山が見えるのだが、今日は武甲山には雲が掛かって良く見えなかった。
テンションが下がる一方だ。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 10:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007

たまには歩くか

この前、久しぶりに長時間歩いた。

まずは水道橋まで電車で行き、前から探していたCDを購入。
とても怪しいCDで、変な曲がたくさん収録されているのだ。

その後は仕事だったが、まだ時間があったので仕事場まで歩いていくことにした。
変なCDを買ったので気分も良い。

東京ドーム南.jpg

水道橋駅を北に越えて、東京ドームの南側を西に向かって歩く。
昔はこの辺をよく歩いたので懐かしい。

排ガス公害を訴える人々が座り込みのデモをしているトヨタ自動車の東京本社の前を通過し、北に進路を取ると文京区だ。
文京区を延々と歩いていくと、講談社の前を通って護国寺に出る。

護国寺から西に向かうと、若い女性ばかりが歩いていた。
日本女子大学だ。
そこを過ぎると鬼子母神に向かった。

都電荒川線鬼子母神駅.jpg

都電荒川線の踏切を越えると鬼子母神はすぐだ。

鬼子母神.jpg

初めて訪れる鬼子母神でお参りをする。
鬼子母神からはサンシャイン60が見えている。
都会と情緒の混ざった感じが、何だか不思議だ。

鬼子母神から池袋駅はすぐだ。
池袋駅の東口から西口に回り、そのまま真っ直ぐ3.5kmほど歩いていくと仕事場に着いた。

水道橋から2時間20分掛かった。
涼しい陽気だったが、汗だくだった。

久しぶりに歩いてみたが、時間ばかり掛かって道にも迷わないし何も起こらなかった。
やはり僕は自転車の方がいいな。
ニックネーム SNJ at 02:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 街角・日常編

2007年04月20日

自転車奇行・春の日高編8 〜飯能に戻る〜

物見山から林道を下っていく。
重心を低くするために、サドルを低くしてみた。

腰を浮かせて段差を下りて行ったが、つい座ろうとしてしまった。

その瞬間…

(サドルがない!?)

サドルを低くしていたため、腰を落としたらサドルの後ろに通過してしまい、後輪の上に座りそうになった。

慌てて地に足を着いたが、危うく転ぶところだった。
サドル低い作戦、失敗。

物見山からの下り.jpg

その後は、尾根沿いの走りやすくて明るい林道になった。
気分良く下りていくと、車道に出た。

物見山からの下り2.jpg

(おや?ここは…)
林道から下り立った舗装路は、去年の年末に奥武蔵グリーンラインを走った時に登ってきた道だった。
今日は逆に下りていく事になる。

懐かしく思いながら下っていくと、一気に時速45kmオーバー。
(あれれ〜、こんなに急だったっけ?)
コーナーでブレーキを掛けても、またすぐに45kmオーバー。

ブレーキから異音がしていたので、チェックしてみたらブレーキに小石が挟まっていた。
山道で挟まったのだろう。
自転車も泥まみれになっている。

ブレーキも直ってまた下るが、調子に乗っていたら、民家に向かって下りていくとこで、カーブを曲がり切れずに民家に進入してしまいそうになった。
道端ではネコが、急に道を下りてきた僕を見ている。

「お〜っす」
ネコに挨拶してさらに下っていく。
それにしても急な坂道だ。
そういえば、前にこの道を登った時はバテバテになった記憶がある。
これだけ急なら、上りはキツイのも当然だ。

五常の滝.jpg

途中で、五常の滝というのを見る。
前回、通り掛かった時は見逃してしまった滝だ。
小さい滝だが、滝があるのは気分が良い。

滝を後にして沢沿いを下っていくと、大通りに出た。
木々に囲まれた道から開けた道に出たせいか、気温も4℃くらい上がる。
(あ〜あ、下りは終わってしまったか…)

後はのんびりと飯能駅まで10kmほど走る。
飯能駅までの道筋は、歩道がないとこばかりで大型トラックも多いので走りにくい。
かと言って、迂回路もない。

大型トラックをやり過ごしながら走る。
走っては止まり、車を通過させてからまた走る。
気分的には山道より疲れる。

途中のスーパーで遅い昼食を摂り、飯能駅に戻ってきた。
17:05発の特急レッドアローに乗り込むが、向かいのホームに停まっている池袋行きの急行もガラガラに空いていた。
特急で帰らなくても良かった…。

特急が走り出すと、僕はこの日を思い返した。
(宮沢湖、高麗峠、巾着田、日和田山、高指山、物見山、いろいろ見て走ったなぁ…)
思い返していたら、いつの間にか寝てた。

この日の走行距離は、自転車を持ち上げて歩いた距離は分からないが、34kmだった。
6時間走っていたが、あまり距離は走っていなかったようだ。

   〜春の日高編・完〜
ニックネーム SNJ at 22:42| Comment(2) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007

自転車奇行・春の日高編7 〜高指山から物見山〜

一旦は道を間違えたが無事に道を修正し、高指山(たかざすやま)に向かう。

先ほど登った日和田山は標高305m。
高指山は330mだ。
日和田山から高指山は尾根続きなので、麓まで下りるのではなく、少し下ってまた登るという事になる。

昨日の雨で湿った林道を、自転車で下りていく。
後輪が滑るが、それもまた楽しい。
日和田山の裏手に当たるので日も翳っていて、植物もシダ類が多くなる。

下りはすぐに終わり、また登りが始まる。
下りから登りになるところで一人歩きの女性を抜いたが、抜いた途端に登りで自転車を降りてはカッコ悪いので、何とか踏ん張る。

カーブを曲がったところで自転車を降りても、走って登る。
抜いた歩行者に追い付かれるのは、自転車乗りとして許されないのだ。

湿った林道を登っていくと、久しぶりの舗装路に出た。
そこからさらに登ると、高指山の頂上だ。

高指山頂上.jpg

山頂には鉄塔が建っていて、登頂した気は全く起きない。
それでも一応は登頂完了だ。

僕は上着を脱ぎ、ジーンズも脱いで短パンになった。
登りで暑くなっていたのだ。
それで自転車の下からの写真を撮るために、道路に寝転んでシャッターを押した。

その時、郵便配達のバイクが登ってきたので、慌てて飛び起きる。
道路に寝転んでいたら、病人かと思われるかもしれない。

郵便配達をやり過ごすと、高指山からの下りに突入。
舗装路なので、一気に時速40kmをオーバー。

汗が冷えて急に寒くなったので、急停止して上着を羽織る。
さっき脱がなきゃ良かった。

上着を着てると、おじさんが道を歩いてきたので少し話した。
「自転車で登ってきたの?」
「はい、日和田山を越えて来ました」
「最近は、こういう自転車が流行ってるよね。越生(おごせ)町の方なんか、若い人がたくさん自転車で登ってるよ」
「そうですね」
なるほど、最近はマウンテンバイクが流行っているようだ。
この地域は良い山が多い。

「こ〜んな坂も登ってっちゃうんだから、大したもんだ」
おじさんは手で角度を示したが、70度くらいある。
「すごいですよね〜。僕には無理ですけど」
さすがに70度はないだろうと思いながらも、相槌を打つ。

「この自転車はギアは何段あんの?」
「6段しかないんですよ〜。18段くらいないと山道は辛いですね」
「ふ〜ん、6段じゃ大変だね。どこまで行くの?」
「この後は物見山(ものみやま)に登ろうと思ってます」
「物見山はすぐそこだよ。ちょっと登ればお仕舞いだから頑張ってな」

「ありがとうございま〜す」
おじさんと別れて少し下ると、物見山の登山道への標識があった。
そこからまた林道だ。

木の根の張った林道を登っていくが、勾配がキツイ。
もう脚も疲れている。
自転車を降りて押して登るが、木の根に引っ掛かって登りにくい。

おじさんは「ちょっと登るだけ」と言っていたので、それを信じて登る。
飲み物も尽きて喉が渇いた頃、物見山の登頂完了。
本日、4つ目のピークだ。

物見山山頂.jpg

ベンチがあるだけで何もない。
標高は375mで見晴らしも良くないが、遠くに新宿のビル群らしきものが見える。
設定を変えながら何枚も写真を撮ったが、写らなかった。
望遠レンズがあれば…。

物見山の眺望.jpg

電線が邪魔だ。
鉄塔が二つ見えるのは、先ほど越えてきた高指山だろう。

(はるばる来たようで、あまり進んでいない気もする…)
しばらくここに佇んでいたが、寒くなってきたのでもう帰ることにした。
後は下って飯能駅まで帰るだけだ。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 20:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007

自転車奇行・春の日高編6 〜次の山へ〜

日和田山の金刀比羅神社の前には、さっきから尺八の音が響いている。
岩の陰に、尺八を吹いている人がいた。
僕はしばらく尺八の音を聴きながら、巾着田やその向こうの風景を眺めていた。
(こういうとこでハーモニカを吹くのもいいな…)

日和田山金刀比羅神ミ.jpg

神社の裏手から、山頂に延びる道がある。
僕は自転車で途中まで登ったが、あまりにも岩場なので神社の横に自転車を停め、徒歩で登ることにした。

山頂から下りてきた家族の子供が僕の自転車を見て、「自転車だ、自転車だ〜」と叫んでいる。
僕は「そうだよ、自転車だよ」と言ったが、子供に無視された。

日和田山山頂へ.jpg

山頂へと続く岩場。
岩場に手を掛け、体を持ち上げる。
足場を見つけてさらに上に登る。
自分の目の前は岩壁で、背後には空間がある。

久しぶりに味わう感覚だ。
子供の頃は石垣をスイスイ登ったりしていたが、今は自重があるので怖い。

木の根を掴んで登る。
木の根が千切れそうで怖い。
子供も老人もここを登り下りしていたので、そんなに大変ではないはずだが、僕には怖かった。

日和田山山頂から.jpg

岩場を登り終えると山頂だ。
先ほどの神社のとこより見晴らしは良くないが、神社とは逆側の眺望がある。
東松山市の方向だろう。その奥は栃木県の日光方面の山々かな。
ともあれ、日和田山305m、登頂完了だ。

山頂から自転車のとこに戻ると、今度は日和田山の裏手に回った。
日和田山から続く物見山(ものみやま)という山に向かうためだ。

待望の下りだったが、道は獣道みたいで細い。
結局、歩いて押していくしかない。

日和田山下り.jpg

自転車に乗っても、右側が急斜面で左が崖という道では、ペダルを漕ぐことも出来ない。
右の斜面にペダルが当たってしまうのだ。

それでもたまに乗って下りてみる。
最初は怖かったが、木の階段や岩の段差も自転車で下りていけるようになった。
高麗峠からの下りでは怖くて出来なかったことが、今は出来る。
成長だ。
慣れか。

分岐を左に曲がって木の階段をスピーディーに下りていくと、登ってくる人がいたので自転車を降りて道を空ける。
ついでに聞いてみた。
「こんにちは、物見山に向かうのはこの道であってますか?」
「物見山?物見山はあっちだよ。この道は下りて行っちゃうよ」

どうやら僕は道を間違えた。
「では、あれが物見山ですか?」
「あれは違うよ。物見山の前に高指山(たかざすやま)ってのがあって、そのさらに向こうだよ。あの電波塔の向こう」

そういえば、日和田山と物見山の間にも高指山があったのを忘れていた。
小さい地図には高指山の名が載っていないのだ。

僕は意気揚々と下ってきた木の階段を、自転車を押して引き返していった。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 14:15| Comment(0) | TrackBack(1) | 自転車奇行2007

自転車奇行・春の日高編5 〜日和田山の眺望〜

岩場をクリアして登っていくと、また木の階段が現れる。
休み休み自転車を押していると、後ろから初老の男性が登ってきた。
挨拶を交わして、ふと、そのおじいさんの足元を見た。

「あれ!?裸足で登って来たんですか?」
「ええ、あたしゃいつも裸足ですよ」

おじいさんは事も無げに言うが、全くこの山を登ってくる人たちはみんな健脚である。
おじいさんの後を付いていくと、向こうが明るくなった。

日和田山鳥居.jpg

鳥居が見える。
金刀比羅神社という、日和田山の頂上付近にある神社だ。
この神社まで来れば、ほぼ山頂である。
(よし、行くか!)
僕は自転車に乗って、一気に開けた場所に出た。

鳥居のそばには、壮年の夫婦が座って休んでいた。
夫婦の横には、黒いラブラドール犬が休んでいる。
一緒に連れてきたのだろうか。

「こんにちは〜」
僕は自転車を降りつつ、爽やかに挨拶をした。
挨拶は爽やかだが、顔は汗まみれだ。
「こんにちは〜。あれ、自転車で登ってきたの?」
夫婦は驚いている。

「そうです、そこの岩場がキツかったですけどね。女坂なのに岩場ですから参りましたよ」
「私たちは男坂から来たんですよ」
「ええっ!?ワンちゃんもそこを登って来たんですか?」
「そうよ。いつも一緒に山を登ってるの。垂直みたいな崖でもパァ〜ッと登っていっちゃうんだから」
「へぇ〜〜〜」

僕は犬に近付いて頭を撫でようとしたが、犬は「ウ〜〜〜」と唸って後退りした。
敵ではない事を示すために、僕は犬の前に背を向けて座り込む。

「しかし、自転車でここまで来たとはね。すごいねぇ…」
おじさんは驚いているが、僕も犬が崖を登って来たのにビックリだ。

「どこから走って来たの?」
おじさんは聞いてきた。
「飯能駅から来ました。飯能までは池袋から電車で来ましたが…。家は千葉の柏なんですけどね」
「へ〜、千葉ね。千葉って印旛沼ってのがあるでしょ?そこってサイクリングロードあるの?」
「ありますよ。印旛沼から利根川まで続いてます。よく印旛沼を知ってますね?」
なかなか千葉を知ってるおじさんだ。

「私たちも自転車が好きでね。前に夫婦で、千葉の銚子から九十九里浜に沿って房総半島を走ったことがあるんですよ。泊り掛けで」
何と自転車好きの夫婦だった!

「へ〜、すごい距離を走りましたね。そういや、どちらにお住まいなんですか?」
「青梅に住んでるんですよ。いいとこですから、ぜひ来て下さい」
「青梅ですか。今度、走りに行ってみようかと思ってたんですよ〜」
「青梅はいいわよ〜。ちょうど、あの山の向こうかしらね」

日和田山から青梅方向.jpg

おばさんが指差す方向には日高市の団地が広がり、その背後の山を三つ越えた辺りが東京都の青梅市だ。

「あたしたちもマウンテンバイク買って山道を走った事あんだけど、転んでから山道を走らなくなっちゃったわね。何でもないとこで転んじゃってね。あなたも気を付けてね」
「はい、気を付けます」
僕も半年前、御殿場で転んだのを思い出した。

「写真撮ってあげるわよ。良かったらうちの子も一緒に入れてあげて」
「はい、ぜひ」
僕が犬に手を伸ばすと、今度は舐めてくれた。
飼い主と僕が話していたから安心したのだろう。

犬を鳥居に繋いで、僕も自転車と共に横に並ぶ。
「撮るわよ〜」

日和田山眺望.jpg

僕の背後に見えるのが、巾着田である。
モロに、巾着の形をしている。
巾着田にいた時は一面の菜の花であったが、上から見ると道路沿いに咲いているだけなのが分かる。
それだけ巾着田が広いのだろう。

巾着田の背後には、僕が越えてきた高麗峠とゴルフ場が見える。
さらに鳥居の上部辺りには、所沢の西武ドームが見えている。

「ありがとうございました」
夫婦と犬は女坂から下りていくようだ。
犬は尻尾をブンブン振りながら、大喜びで下りていった。
山を歩くのが好きなのだろう。
良い夫婦と良い犬だった。

僕は男坂の様子を見に少し下りていってみたが、男坂は確かに崖だった。
『男坂から下りるのは危険なので女坂から下りるように』との看板がある。

(男坂から登ってたら、途中で自転車を置いて来たろうな…)
男坂から行かなくて良かったが、いつか男坂を徒歩で登ってみたいと思えるほど魅力がある岩場だった。

男坂から登って来た若者二人組が、「20分だな」と言っていた。
日和田山は、それくらいの時間で登れてしまう山なのだ。
なので、ハイカーに人気がある。


日和田山は岩が剥き出しになっている場所が多い。
山全体が岩盤質なのだろう。

後で知ったが、日和田山にはロッククライミングの練習場がある。
高さ20mほどの切り立った岩場が立ち並ぶ場所があるのだ。
関東の初心者はみんなここから始めるほど、日和田山は有名だったようだ。
僕は何も知らなかった。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 01:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007

2007年04月19日

自転車奇行・春の日高編4 〜岩場〜

日和田山の女坂は、男坂より緩やかだ。
しかし、一ヶ所だけ岩場が待ち受ける。

僕はその岩場に挑み始めた。
もちろん、自転車を降りてだ。

まずは自転車の前輪を持ち上げて、岩場の段差に乗せる。
次に後輪を持ち上げて、自転車を横向きにしながら段差に上げた。

すると、僕が登るスペースがない。
さらに前輪を上の岩の突起に引っ掛ける。
僕の頭より上に前輪がある。
前輪のブレーキを効かせてタイヤをグリップさせてから、僕自身を引き上げる。
もし前輪が滑ったら危険だ。


グリップを考えるのは、自分の2本の脚と自転車の前後のタイヤだ。
タイヤのグリップは、自分の手のブレーキの掛け具合なのだが、タイヤと手が連動してないと難しい。
手はブレーキを掛ける他に、自転車を持ち上げることにも使っているのだ。

自転車に乗ってる時は、前後ブレーキを無意識に掛けているが、下りて押している時は、左手が一番遠い後ブレーキをコントロールしている。
自転車の左側から持ち上げているので、右手でサドルを持って後輪を持ち上げたら、前ブレーキは掛かっていないのだ。
ここでは左手で後ブレーキを意識しても無意味である。

前輪を持ち上げている時は、後輪のブレーキを掛けていないと自転車が動いてしまう。
前後ブレーキ両方掛けていればいいかと思いきや、岩の表面にタイヤを這わせる時にはブレーキを解除しないと全く動かないので難しい。
自転車を持ち上げるのに意識を取られて、前後のブレーキを緩め間違えると、自転車が予期せぬ方に動いて危険である。


岩場の段差で、自転車と半身になった僕が並んだ状態になる。
今度は後輪を上げて、なんとか段差に乗せる。
僕の左足と右足の高低差が大きくなる。
なかなか苦しい体勢だ。

反動を付けて右足を上げて、僕自身も上の段差に移っていく。
もう息が上がり、自転車を持ち上げている腕もプルプルしている。
登ることも出来ず、かと言って下ることも出来ず、不安定な体勢で息を整える。

その時、自転車の横に飛行物体が見えた。

(クマンバチだ!)

僕は焦った。
この体勢でいる訳にはいかない。

クマンバチは自転車の向こう側にいるが、僕の方へ来たらかなり怖い。
(どうしよう、いざとなったら自転車を崖下に投げ落とすか?)

それで楽にはなるが、そんなことをしたら自転車を持ってきた意味がなくなる。
僕は、クマンバチが少し離れた隙に自転車を持ち上げた。
ハンドルに胸をくっつけるようにして持ち上げたら、ハンドルに取り付けてあるスピードメーターを圧迫して、メーターが外れてしまった。

カラン、カラン、カラン

外れたメーターが、岩場を転げ落ちていく。
(ああ〜、もう!)
しかし、自転車を降ろす訳にはいかないので、何とか安定したところまで上げる。

持ち上げてる間にも、自転車を岩場にゴツゴツぶつけている。
傷が付いてるかもしれないが、こんな場所なので仕方がない。

岩場の途中の安定したとこで自転車を横倒しにすると、僕は岩場を下りてメーターを拾いにいった。
自転車さえなければ、やはり簡単に下りられる。

日和田山岩場.jpg

下から見ると、こんな感じの岩場だ。
段差はいっぱいあるので登り方はいろいろあるが、自転車だけがネックだ。

僕は再び自転車のとこまで登ると、残りの岩場を自転車を持ち上げて登っていった。
(もし、帰りもここを通るとなると、かなりやっかいだな)
帰り道は山の裏手に抜けるつもりなので、たぶん大丈夫だろう。

僕に自転車のテクニックがあれば、自転車に乗ったままこういう岩場も乗り越えていけるのかもしれないが、まず無理だ。
自転車も安物だ。サスはただのスプリングだ。
押して登れただけでも満足としよう。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 13:40| Comment(4) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007

自転車奇行・春の日高編3 〜日和田山の女坂〜

巾着田から日和田山に向かう。
北へ向かって緩やかに坂を上っていくと、左手に登山道を発見。
そこからアプローチする。

登山道は初っ端から急勾配。
直線的に登る道と、つづら折れに登る道があったので、つづら折れの方から登っていく。
この調子で行けば、何とか登れるかもしれない。

しかしすぐに、その幻想は打ち砕かれた。

日和田山ホ面.jpg

自転車ではとても登れない急勾配。
角度にして、18度〜20度。
勾配で言えば、30〜35%ほどの坂道だ。

しかも木の階段である。
降りて押していくより、他はない。

息を切らせて階段を登っていくとようやく勾配が緩くなったので、自転車を停めて休む。
ハアハア言いながら下を向いていると、僕の後からおばさんが徒歩で登ってきた。

「こんにちは〜」
「こんにちは」

お互いに挨拶を交わす。

「あら、自転車で登るの?」
「はい、何とか頂上まで行こうかと」
「何か目的があるの?それともスポーツで?」
「遊びで登るだけですよ。それにしても、けっこうキツイ坂ですねぇ」
「そうかしら?」

おばさんは息も切らさず、すたすたと先に登っていった。
僕も、後を追うように自転車を漕ぎ出す。

日和田山分岐.jpg

少し行くと、分岐があった。
左の道は『男坂』といい、右の道は『女坂』という。

ガイドブックによると、男坂は岩場だらけの道で、女坂は緩やかな道と表記されていた。
僕の先に行ったおばさんの後ろ姿が、男坂の方に見える。
この分岐から見ると、男坂が緩やかに見えるが、後で一気に登ることになるのだろう。
僕は自転車だったので、女坂を選んだ。

日和田山岩場へ.jpg

女坂は、木の階段が待ち受ける。
僕は自転車を降りて押す。
階段にタイヤが引っ掛かって進みにくいが、前輪を持ち上げて乗り越えていく。

そうして少しずつ進んでいくが、やがて岩場が現れた。
遠目に岩場が見えて、まさかとは思っていたが、どうやらその岩場を登らなければならないようだ。
岩場は3m以上の高さがあって、登りたくないが他に道はない。

上から下りてくる人がいたので、先に行かせる。
老夫婦とその息子の3人組みだ。
岩場には段差があるので、足場には困らない。

僕はその人たちに尋ねてみた。
「こちらが女坂ですよね?」
「そうだよ、こっちが女坂。岩があんのは、ここだけだから。ここを越えれば後は楽だよ。向こうの男坂なんかは、ほとんど崖なんだから」

やっぱり女坂だ。
(どこが緩やかな登りなんだ!?)
本には緩やかと書いてあったのに。

また下りてくる人がいた。
夫婦と子供とおばあさんのグループだ。
僕は、おばあさんに手を貸そうと思ったが、おばあさんは岩場に少し手間取りながらも、無事に下りきった。

子供もおばあさんも、この岩場を下りられた。
僕が登れない事はないだろう。
ただ、自転車が重荷になるだけだ。

自転車は17kgくらいある。
僕は意を決して、岩場を登り始めた…。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 03:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007

2007年04月14日

自転車奇行・春の日高編2 〜春の巾着田〜

高麗(こま)峠から巾着田(きんちゃくだ)への下りは、これまた林道を下りてゆく。

高麗峠から.jpg

前日の雨で落ち葉は湿り、土はよく滑る。
時速25kmほどで下っていくが、なかなかスリルがある。

カーブでは後輪が滑っている。
滑り具合はブレーキの効かせ具合で調整できる。
進行方向に対して斜めに下りていってる感じで面白い。

高麗峠から2.jpg

また木の階段が出現。
地面は雨でグチョグチョだ。
こんなところを自転車に乗っては下りられない。
少しだけ自転車で下りられそうだと思って、一段だけ下りてみたが滑ったのでやめた。
階段が終わるとまた乗って、の繰り返しだ。

高麗峠から3.jpg

右手に沢が見えると、下りは終わりだ。
民家のある場所まで下りてきた。

犬に吠えられながら民家の横を通り抜け、小学校に沿って曲がっていくと、川が流れている。
高麗(こま)川という川で、この川がUの字を作るように流れている。

昔、高句麗からこの地に移住してきた人々が、そのUの字の中の土地に水田を作った。
上から見れば、巾着の形に似ている。それで、巾着田というのだ。
高麗という地名も、その歴史に由来する。

あいあい橋.jpg

あいあい橋という名の橋を渡って、巾着田に入る。
そして視界に飛び込んできたのは…


巾着田の菜の花.jpg

一面の菜の花!
菜の花の絨毯!
巾着田を囲う道路の内側に沿って菜の花が咲いているのだ!
菜の花の香りが漂いまくる!

そして、葉の花だけではない!

巾着田の菜の花2.jpg

道路に沿って桜も咲いているのだ!
菜の花と桜のコンビネーション!
素晴らしすぎる!
春だぜ、春!

埼玉県の山を紹介した本にここの写真が載っていて、僕は以前から自分の目で見たかったのである。
それで、この春を待ち侘びていたのだ。
こんな景色が待っていてくれるとは、わざわざ峠を越えてきた甲斐があるというものだ。

巾着田の菜の花3.jpg

菜の花の黄色と桜のピンク。
山の緑と空の青。
なんというコントラストの妙だろうか!?

写真では人出がなさそうに見えるが、実際は数多くの人がカメラを構えて歩き回っているし、団体でお弁当を食べている人たちも多い。
みんな春を堪能している。

子供たちの投げるボールを避けながら菜の花の間を通り抜け、巾着田を後にする。
次に向かうのは、葉の花の向こうに見えている山だ。
山の名は、日和田山(ひわださん)。
標高は305mで、日高市のシンボル的な山だ。

その日和田山の上から、この巾着田を見下ろそうという魂胆である。
巾着田の巾着っぷりをお見せしよう。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 00:17| Comment(3) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007

2007年04月13日

自転車奇行・春の日高編1 〜宮沢湖から高麗峠へ〜

桜が満開の4月5日。
その日が仕事休みだった。
(行くしかないな。ボヤボヤしてると、桜が散っちまうぜ)

僕は自転車を西武池袋線に持ち込み、埼玉県の飯能駅に向かった。
すでに朝8時半を過ぎているが、通勤ラッシュも終わっているし、都内とは逆に向かうので車内は空いている。

飯能駅に着くと、自転車を組み立てて出発。
去年の年末に奥武蔵グリーンラインを走った時もこの駅から走り始めたが、あの時は初っ端から通りすがりのおじさんに怒られたんだっけ。
今日は、怒られないように注意しよう。

時刻は午前10時半。
今日は前回の水戸への旅路と違って、取り立てて急ぐような計画ではないので、のんびりと行こう。

飯能駅から北に向かうと、だんだんと標高が上がっていく。
突き当たったT字路を東に向かって緩やかな坂を上っていくと、やがて宮沢湖への分岐に当たる。
僕はそこを西へ、宮沢湖に向かって曲がっていった。

宮沢湖は周囲3kmほどの小さな湖だ。
湖畔には、小さな遊園施設や動物園、カートなどレジャー施設が揃っている。

宮沢湖1.jpg

湖の周回道路には、SLの形をした乗り物が走っている。
湖岸には釣り人も多い。
僕は湖の南岸に沿って走っていった。

宮沢湖2.jpg

春を感じさせる緑が湖を囲っているが、桜は咲いてない。
桜の木は、湖の東岸に数本ある程度だ。
(てっきり、桜が満開かと思ってたぜ)

宮沢湖3.jpg

湖の西側はオフロードだ。
さっそくキツイ上り坂が待ち構える。
もちろん、さっそく自転車を降りた。

宮沢湖4.jpg

坂を上ると、湖を見下ろせる丘に出る。
芝生の生え揃った丘で、シートを広げて飲み食いしている団体さんや、犬と遊ぶ家族連れなどで賑わっている。

宮沢湖5.jpg

丘を過ぎると下り坂になって、やがて湖の北岸に到達する。
そして湖は、ほぼ一周となる。

ここからは、さらに北へ進路を取り、森の中へと入っていく。
森の中の林道は、段々と標高を上げてゆく。

この森の南北にはゴルフ場が広がっており、木々の隙間からゴルフをプレーする人々が見える。
彼らはまさか、そんな木々の隙間から自転車に乗った変な人が覗いているとは思っていないだろう。

高麗峠へ2.jpg

ゴルフ場のフェンスに囲まれる。
これならボールが飛んできても安心だ。
熊が出ても安心だ。出ないけど。

安心だが、勾配がキツすぎて安心できない。
動悸が激しすぎである。
のんびりサイクリングも、ここに来てツラくなってきた。

高麗峠へ3.jpg

自転車では上れないような木の階段。
降りて押そうと思ったら、地面がよく滑る土質でなかなか上れない。
(登山靴があれば…)

乗っているのは、20インチの折り畳み自転車。
一応、サスペンションは付いているので多少のショックは大丈夫だが、僕に段差を越えて走るテクニックはない。

高麗峠.jpg

そうして、汗だくになって高麗(こま)峠に到達。
標高は177m。
飯能駅が100mほどなので大して上ってはいないが、激しいアップダウンで疲れた。
桜見てないし…。

ここからは、日高市内の巾着田(きんちゃくだ)と言う場所に向かう。
今回のメインである。
桜はそこにあるのだ。

高麗峠2.jpg

『巾着田 1.0km』

立て札にはそう記されている。
ここからは下りだし、とっとと行きますか。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 22:18| Comment(0) | TrackBack(1) | 自転車奇行2007

地図は楽しい

最近の愛読書は埼玉県の地図だ。
寝る前や電車の中、食事中など地図に見入っている。

以前は千葉県地図を愛読していたが、読み飽きたのと地図が旧くなったので、興味が埼玉県地図に移っていってしまった。
埼玉県にはアプローチしやすい山がたくさんあるので、昨年末から何度か出掛けている。
出掛ける前にはもちろん地図を見たりするのだが、その時は風景も想像している。

こんな風に山が見えて、こんな坂道があって、こんな道が延びていて、などと妄想しているが、現地に行くと大概は想像以上の景観に出くわす。
(こんな急な坂道になっているとは!)
時に絶望したりもするが、それもまた楽しみではある。

他にも新潟県地図と茨城県地図を見ているが、行き付けの土地ではないので、なかなか風景が思い浮かばない。
ニックネーム SNJ at 14:40| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2007年04月08日

カブトムシ

子供の頃はカブトムシが大好きだった。
夏休みに田舎の秩父の家に泊まりに行く度に、カブトムシを何匹も捕まえた。
クワガタも捕まえたが、カブトムシの方が好きだった。
Tの字に開いた角、太い脚、とてもカッコ良く感じた。

夏休みが終わる頃、千葉に戻ってくるのだが、もちろんカブトムシも一緒だ。
帰りの車の中でカブトムシで遊んでいたら、おしっこをされた。
スイカやキュウリの混ざったような匂いだった。
エサがスイカなどだったからだ。
とても匂いが強かったので、少しカブトムシが嫌いになった。

友人の浅野君にカブトムシをあげた事がある。
「大切に育てるよ」
彼はそう言って持って帰ったが、数日後…。

「朝起きたら死んでた。虫カゴが開いてて、窓に当たって脳震盪を起こして死んだっぽい」
夏が終わればカブトムシは死んでしまう。
僕の家のも、次々に死んでいく。
死んだら、庭に埋めてあげる。

もちろん、翌年も懲りずに捕まえるのだが、そんなカブトムシ生活にもいつか終焉がくる。

そろそろ夏休みも終わる頃、田舎の家の外に設置してあったカブトムシ小屋の中を覗くと、カブトムシが死んでいた。
最初は生きているかと思ったが、木に掴まったまま死んでいた。

僕は、カブトムシの頭の角を持って持ち上げようとした。
カブトムシの脚は木をガッチリ掴んでいて、死んでいるのになかなか離れない。

少し力を入れて引っ張ると、カブトムシの頭がもげた。
胴体を木の上に残したまま頭だけが取れてしまって驚いたのだが、それ以上にビックリする事があった。

(うわ〜ッ!!)

カブトムシの頭の中には、何匹もの蛆虫が詰まっていたのだ!
胴体にも蛆虫が詰まっている!
蛆虫が食べてしまったのか、中身はスカスカだ!
蛆虫が蠢いている!

僕はカブトムシの頭を投げ捨てた。
生き残っていたカブトムシは逃がした。

それ以来、カブトムシを捕まえるのは好きではなくなった。
今では、触るのも好きではない。
ニックネーム SNJ at 01:55| Comment(2) | TrackBack(0) | 思い出ボロボロ

2007年04月07日

夢物語14 〜どちらが?〜

1ヶ月ほど前だったろうか。
急に、新垣結衣のファンになった。
ポッキーのCMに出ている、沖縄出身の元気なアイドルだ。

なので、雑誌のグラビアを切り抜いてクリアファイルに入れて、仕事場の机に飾っていた。

さて、この夢物語のパターンだと、夢にアイドルが出てくるとそのアイドルのファンになっていることが多いが、果たして新垣結衣は夢に出てくるのであろうか?
新垣が夢に出てくれば、僕はきっと完全に新垣ファンになるだろう。

作戦を立てた。

仕事場で寝る時に、クリアファイルの新垣の写真を枕元に置いて寝る。
そうすれば、夢に新垣が出てくるんじゃなかろうか?

さっそくやってみる。
僕が枕元に写真を飾ると、仕事場の後輩が言った。
「それじゃ、まるで変態じゃないっスか〜」
「ああ。変態で結構」
僕は決行した。


…結果は……。
全く関係ない悪夢を見た…。

しまった…。
このままでは、ファンになれない。

2週間もすると、グラビアの写真を意識することもなくなった。
さらに、クリアファイルの裏側には、他の雑誌に載っていた上戸彩の写真を入れてしまった。
新垣と上戸が表裏になっている状態だ。

上戸はCDも持っているし、映画『あずみ』も観に行ったし、それなりに昔からファンだ。
このままでは、新垣のファンではなくなりかねない。

仕事中、後輩が言った。
「今度、新垣結衣の写真集出ますよ。買ったらどうです?」
「今まで写真集を買ったことがあるのは、堀北真希、ただ一人。果たして二人目となるのかな…?」

果たして……?

ある日、夢を見た。
それはこんな夢。

==========

僕は家に帰ろうと、都内の街中を歩いていた。
すると、広場があって人だかりが出来ている。
何かと思ったら、そこでドラマの撮影をしていた。
そこには某アイドルが、迫真の演技で撮影中だ。

そんで、勝手な設定が浮かび上がる。
そのアイドルは、実は僕の家に下宿しているという設定だ。

しかし、僕は仕事でほとんど家にいなくて、そのアイドルも忙しいので、お互いに会ったことはない。
僕の親だけが、そのアイドルと顔見知りという設定である。
そのアイドルが今まさに、せわしく仕事中なのだ。

(へぇ〜。頑張ってんだなぁ)
僕は感心しながら撮影に見入っていたが、やがてその場を離れて家に帰った。

家に帰ると、誰もいない。
親も出掛けて、今日は帰ってこないようだ。
何となくテレビを観てると、さっきのアイドルがテレビに映っていた。
(ホントに頑張ってんなぁ)
僕はやっぱり感心する。

玄関から物音がした。
出てってみると、先ほどのアイドルが僕の家に帰ってきたとこだった。
初めてのご対面だ。

「あ、お帰りなさい。初めまして、ここの息子のシンジと申します」
僕は、緊張しながら挨拶をした。

「あら、初めまして。お世話になってます、上戸です」
そのアイドルは上戸彩だった。

僕の家に上戸彩が下宿していたのである。
今時、下宿という発想もないもんだが、そんな設定になっている。

「今、ちょうどテレビ観てたら、上戸さん映ってましたよ。さっきもドラマの収録現場を通りがかったんですけど、カッコ良かったです。頑張ってますね〜」
「ありがとう」
上戸は自分の部屋に入っていった。

ふと、僕は思った。
(そうだ、今日は親がいないんだっけ?…ということは、僕が料理でも作ってあげなきゃいけないんじゃん!)

撮影で疲れて帰ってきたはずだ。
何か美味しいものでも作ってあげねばなるまい。

(しまった!最近、料理してないから、何を作っていいか全く思いつかないぞ!)
オタオタしながら、僕は料理に取り掛かった。

でも、これからの暮らしが少し楽しくなりそうな気がして嬉しかった。

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そこで夢は終わった。
夢に出てきたのは、上戸彩。
新垣結衣ではなかった。

僕は、仕事場のクリアファイルを裏返した…。
ニックネーム SNJ at 23:35| Comment(2) | TrackBack(0) | 夢物語

2007年04月05日

4月1日の桜

4月1日、手賀沼へ春を感じに行った。
以前、手賀沼に行ったのは十日前だったが、その時は春はまだ早かった。
十日の内に、果たして春は来ているのだろうか?

0401桜並木.jpg

家を出て少し走ると、桜並木が満開!
すでに春は来ている。

0401つくし.jpg

大津川沿いの土手も、ヨモギとツクシが大きく育っている。
採って帰って食べようかとも思ったが、まぁそのままにしておいた。

0401桜並木2.jpg

我孫子高校から手賀沼公園へ続く遊歩道も、桜並木が満開!
たった十日の間に、こうも春の訪れが目立ってきているとは驚きだ。
天気は曇りだが、気分は晴れてくる。

0401桜とゥ転ヤ.jpg

舞い散る桜が僕の顔に当たり、そのまま貼りついた。
汗をかいていたからかな。ちょっと幸せな気分になった。
ニックネーム SNJ at 23:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007