2008年05月14日

自転車奇行・ぶらり編3 〜倶利伽羅峠〜

長岡の友人宅に泊めてもらった翌日、僕は友人に見送られて長岡駅から特急『北越4号』で富山県の高岡市に向かった。
高岡へは、去年の夏に友人らとドライブ旅行で訪れたが、高岡大仏を観てなかったので、今回観ておこうと思ったのだ。

高岡大仏.jpg

午後1時半、高岡駅到着。
自転車を組み立てて、高岡大仏を観る。

次に向かう場所は金沢だ。
高岡から40kmほどだろう。
2時間ちょいで着いて、金沢の兼六園を観れれば良い。

国道8号を金沢へ向けて走っていくが、今日も向かい風が強い。
昨日以上の強風で、時速15kmしか出ない。
それどころか、雨もぱらついてきた。

小矢部市から.jpg

前方に山が見え、あの山並みを越えていくのだろうと予感させる。

小矢部市街.jpg

坂を登りきり、後ろを振り返ると小矢部市の街並みが見える。
ここで昼食のパンを食べ、金沢方面に向かって坂を下りていくと、雨が強くなった。
これではマズイとカッパを着て、さらに行軍。
向かい風は弱まったものの、雨のせいで寒い。

源平トンネルを抜けると、雨がほぼ止んだ。
蒸れて暑いので、カッパを脱ぐ。

もう一つトンネルを抜けると、また雨が強くなった。
カッパを着る。

倶利伽羅の図.jpg

ここは倶利伽羅峠といい、源氏対平氏の戦が行われた峠だ。
源氏が牛の角に松明を着けて、平氏軍に突撃させたという。

その後もいくつかのトンネルを抜けていくが、中には歩道がないトンネルもあり、怖かった。
雨は依然強くなり、カッパを着ていても足はビショビショだ。

前方に自転車を修理している人がいた。
「どうしました〜?」
僕が尋ねると、パンクしたらしい。
「さっき後輪がパンクして直したのに、またパンクですよ〜。もうチューブごと代えようかと思って」
なかなか大変だ。

その若い人は、手際よくタイヤを取り外して修理していく。
僕はパンク修理したことないので、羨望の眼差しで見つめている。
雨は、ますますひどくなってくる。

「ああ、先に行ってもいいですよ〜。まだ掛かりそうですから」
「いえいえ、困った時はお互いさまですから。タイヤ支えてますよ」
「ありがとうございます〜」

雨と強風の中、道端での修理だ。
雨宿り出来る場所は1km以上戻らないとない。

「僕は高岡まで電車で来て、そこから走り始めたんですけど、向かい風には参りましたね〜」
「そうっすか、俺は今日は富山市内から走ってきたんですけどね。雨の予報だったんで早く出れば大丈夫かと思ってたのに、パンクで時間くっちゃいましたよ」

話していると、お互いに金沢に向かっていることが分かった。
その若者は、神奈川から新潟に向かい、富山、石川と全行程を走っているという。
600kmくらいはあるだろう。電車混じりの僕とは段違いの自転車乗りだ。

「今回の旅で、前輪が3回、後輪も2回パンクしてるんで、もうこれが最後のチューブなんですよね。これがパンクしたら、終わりですよ」
「僕は幸い、パンクしたことないんですよ。今回は電車混じりなので、パンク修理セット持って来なかったんですよ」
「すごいっすね、パンクしないなんて」

修理は進み、後は空気を入れるだけになった。
携帯ポンプで空気を入れるも、シュコーと抜けて空気が入らない。
接触部が雨で濡れれるせいか、何度やっても入らない。

雨風はさらに強くなり、僕の自転車が倒れた。
若者の荷物が風で飛ばされる。
「まるで台風っすね〜」

何度も悪戦苦闘している内に、空気が入った手応えがあった。
接触が悪かっただけのようだ。
無事に修理完了。

「いや〜、手伝ってくれてありがとうございます。助かりました。どうせなら一緒に行きませんか?」
「いいですね、行きましょう」

こうして台風のような雨の中、僕らは金沢を目指して走り出した。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 11:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 自転車奇行2008
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