2005年12月30日

Sporting Chance10 HEY!柔道 その一

高校2年と3年の時は、体育の必修科目に柔道があった。
せっかく楽しくなった剣道が終わり、その時間が柔道に変わったのだった。

柔道…。
剣道の時もそうだったが、なんで変な服を着て、組み合い投げ合いしないといけないのか?
こんな考えだったから、柔道が楽しく出来るはずもない。しかも、剣道への未練もあったのだから。

体育館の下に柔道場があった。
そこは畳張り。
もちろん柔らかい畳なのだが、今まで倒れこんだりしてきたのは、マットや布団の上だ。
(痛そうだな〜)
その時思ったのは、剣道は防具があったから、叩かれても大して痛くなかったが、柔道は自身の体重がそのままダメージとなるという事。
(危険なスポーツだ)
僕は柔道の授業が大嫌いだった。

柔道の授業は、まず仰向けに寝転がって、畳を両手の平で叩く事から始まる。
基本は、あごを引いた状態で、畳を両手で押す様に叩く。
この練習が、投げられたり倒されたりした時に受け身を取るのに役立つ。
あごを引かないと後頭部にダメージを受けるし、手で畳を叩かないと全体重を背中や腰で止める事になる。
痛みを和らげる為の練習だ。
でも、叩いてる手がすでに痛い…。
寝転がって天井を見ながら、こんなスポーツは嫌だ嫌だと思っていた。

さらに、受け身の練習は続く。
立った状態から前に倒れこみ、両手でクッションを効かす前受け身。
座った状態から後ろに倒れこみ、両手で畳を叩く後ろ受け身。
ちなみに立った状態から後ろ受け身を取るのはかなり怖い。
他に、横受け身もある。

お次は、立った状態から床に片手を付き、半身になるよう、腕から肩を自分の足下に入れていくよう、回転しながら受け身を取る。
腕→肩→背中→腰→足と床に接地していくと、力が円運動に逃げて痛くないという事だ。
これが前回り受け身だ。
柔道場の端から端まで、回転しながら移動していく。
何度も何度も回転しながら移動していく。

マット運動の時もそうだったが、僕はこういう回転運動が苦手だ。
三半規管が弱いのか、すぐ気分が悪くなってしまうのだ。

しかし、これらの練習をしないと、とても危なくて対戦は出来ない。
地味でも重要な練習だ。
まぁとにかくその時は、こんな練習やっても、柔道を好きになれるはずもないと思っていた。

バンバンバンバン!
バンバンバンバン!

地鳴りを上げて、みんなで寝転び、畳を叩く。
授業のラストも一通り畳を叩いてから終わる。

バンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバンバン!

先生が終わりと言うまで畳を叩き続ける。
みんなで並んで仰向けに寝て畳を叩き続ける様は、まるで何かの儀式の様だ。

ウミガメの子が卵から孵り、海へと向かう。
たまに波に引っ繰り返され、仰向けになったままもがいている子ガメもいる。
それだ!
並んで仰向けで両手で畳を叩く様は、そんな子ガメの集団なのだ。

…そんな受け身の練習をしばらく続けた後、いよいよ投げの練習が始まった。
一番簡単な大腰という技を初めに習った。
単に、自分の腰に相手を乗せる様に投げる技だ。
自分の腰を支点に相手が回るのだが、投げられた方はここで受け身を取ると痛くない。
少しは痛いが、手の平で床を叩き、衝撃を和らげる事が出来るのだ。

まぁ、そんな状態なら「一本」なのだけど。
一本取られないようにすると、変な風に床に落ちたりするから痛い。
それは後々、分かってくる事だった…。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 02:30| Comment(0) | Sporting Chance
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