
手際良い女性陣5人が、バーベーキューの下ごしらえを始める。

手持ち無沙汰の男性陣は、川原で飲み物を冷やすために石を積んで堤防を作る。

8月だというのに、足を入れるのもためらうほど川の水は冷たい。
向こう岸まで渡ってみたが、水が冷たい上に流れも速く、川底の石も滑るので転びそうになった。
この水温では、全身ズブ濡れは避けたいとこだ。
女性陣がエビを剥き始めた。
「僕もやります!」
エビ好きのタツが、エビの殻剥きの手伝いを申し出た。
1匹目。
ぎこちない手付きのタツ。
「あぁっ!」
殻から取り出そうとしたエビが、スポーンと宙に飛び出して地面に落ちた。
具材の準備を終え、いよいよ焼きに入る。
炭火の上に鉄板とアルミホイルを敷き、野菜に肉、エビに貝と焼き始める。
だが、火力が弱いのかなかなか焼けない。
昼間なので、炭火がどれほど燃え盛っているのかも分からない。
ウチワで横から酸素を送り、火力アップを図る。
煙がモウモウと立ち込める。
涙目で扇ぐ。
涙、涙の扇げば尊しだ。

扇いだ甲斐もあって、野菜はまだだが肉は焼けてきた。
「いっただっきま〜す!」
厚みのある肉が、柔らかくてとても美味しい。
シイタケやしし唐も美味しい。
川原での開放感が最高の調味料だ。

飲んだり食べたりが一通り済むと、お次はニジマスのつかみ捕りだ。
石で区切った川の一角に、11匹のニジマスが放流されている。
5×7m四方くらいの範囲に、12人が入り乱れて魚を追う。
「待て待て〜」
「そっちいったぞ!」
「足下足下〜」
最初は高速で泳いで逃げていた魚も、さすがに狭いスペースの中では逃げ切れず。
やがてスタミナ切れで次々に捕らえられていった。
数分で終わってしまったので、逃がしてからもう一回捕まえることに。
魚にとっては、残酷な仕打ちだ。
5分後、無罪の魚たちは串刺しの刑に処されていた。
キャンプ場の係員に教えてもらって、タツもニジマスを串刺しにした。
10分後、ニジマス達は炭火の上で火炙りの刑に処された。
ニジマスは11匹しかいなかったので、我々には1匹足りない。
僕は、野菜派なのでニジマスは辞退。一口食べさせてもらったが、塩だけの味付けなのに美味しかった。
時刻は16時半だが、もうお腹いっぱいだ。
夕飯用に、まだ具材は大量に残っている。
腹ごなしに僕は、その辺を散歩しにいった。
川はT字に他の大きい川へ合流している。
僕が最初に入った川は水温が低かったのに、大きい方の川は温かかった。
こっちも冷たい川かと思ってたので、飛び込んでる人がいて驚いたが、この水温なら全然平気だ。
大きい方の川は、川幅も広い。
川底は岩盤になっていて、深いとこもあれば、川面に岩が出ているところもある。
僕は浅い部分を伝って、川の中央までいってみた。
この水温なら泳げたけど、もう17時近くなので飛び込んだら乾かないだろう。
飛び込みたい衝動を抑えて、岸に戻る。
暗くなっては調理しづらいので、お次は締めの焼きそばの出番だ。
残った野菜も肉も焼きそばと一緒に炒めた。
また食べる。
みんなお腹いっぱいなので、あまり食べずに飲みながら話し込んでいる。
焼きそばの味は美味しいのだが、僕は2皿分食べてお腹はいっぱいだ。

18時過ぎ、暗くなる前に集合写真を撮った。
かなり食い散らかしている。

さらにスイカ割りも始まった。
女性3人、男性2人が憎しみを込めてスイカに叩き付けた。
百叩きの刑を食らった無実のスイカは、真っ赤な血を流して息絶えた。
スイカを食べる。
もう満腹だ。
でも食べる。味は甘くて美味しい。
地面に置いといてはアリがたかるので、僕は右手に山盛りスイカの入ったボールを持ち、左手で食べながら無理やりみんなに配っていく。
焼きそばもまだ残っている。
残ってはもったいないので、僕はさらに山盛りの焼きそばを食べた。
どんだけ食べてんだ?
〜続く〜
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