その日、僕は頭が痛かった。
…というか、毎日痛かった。
学校を休んだりもしたが、頭痛は治らなかったので、偏頭痛だと思って毎日我慢する事にした。
そんな毎日の頭痛が高校2年の終わり頃から、もう4ヶ月も続いていた。
そして、柔道の授業での試合が始まった。
相手はヤンキーのH君。
僕はあっさり投げられた。
体落しで投げられたので、頭から落ちた。足を引っ掛けられたと思った次の瞬間には、頭から床に落ちてたので、受け身も取れなかった。
そのダメージなのか、日々の頭痛なのか分からないが、すごく頭が痛くなった。
周りの友達からも、「モロに頭から落ちて大丈夫なのか?」と心配された。
「大丈夫」
僕はやっぱり我慢した。
一生頭痛かと思ってたが、夏休みも終わる頃には、痛みも治まった。何故か半年間も毎日頭痛だった。
頭痛が消えたからといって、マンガの様に、急に僕がパワーアップする事はなかった。
一応、僕なりに柔道の技を本で見て、実戦で試そうとしたのだが、スポーツはそう上手くいくもんではない。
巴投げの様に、自分から後方に倒れ込んで相手の体勢を崩す技を出したが、自分が寝ただけで相手の体勢は崩れない。
そのまま抑え込まれた。
また負けた。
もっと本を読み込んで研究した。
次の対戦相手は、高校1年の剣道の授業の時に僕が勝った白石君だった。
(剣道の時の様に僕が覚醒できれば…)
試合開始と共に、押したり引いたりの牽制し合い。
その内、白石君が僕の足首辺りに足を掛けた。
僕はバランスを崩す。
…と同時に、僕は自ら仰向けに倒れ込み、白石君のお腹を蹴り上げた。
白石君が僕の上を通過し、そのまま回転して仰向けに落ちた。
つまり、巴投げだ。
周りのみんなが、「おおっ!!」と驚く。
「効果!!」
審判である先生が叫んだ。
(効果?会心の巴投げが決まったのに、効果かよ?背中から落ちなかったのかな?)
僕は内心、戸惑った。
その後は、どちらも技を決められないまま、試合は時間が来て終わった。
先生が勝者の側の手を挙げる。
その手の方向は…白石君だった。
(え?僕が巴投げを出したのに…負け?)
どうやら後で考えると、僕が巴投げを出そうと背中から倒れ込んだ動きが、その前に白石君が出した足技による崩れと取られたようだった。
つまり巴投げは無効。
こうして、僕の初勝利は露と消えた…。
最弱の座は、すぐそこまで来ている。
〜続く〜
2006年01月06日
Sporting Chance13 HEY!柔道 その四
ニックネーム SNJ at 00:46| Comment(0)
| Sporting Chance
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