小学4年生の時、僕とS君は大の仲良しだった。
毎日のように一緒に遊んでいた。
ヤバイ遊びがあった。
空きビンを空に向かって投げるのだ。
すると、落ちてきてパリーン!と割れる。
道には粉々の残骸が残る、大変危険な遊びだった。
それ以上に、住民への大迷惑だ。近所の人に殴られてもおかしくない。
学校でもS君と一緒に遊んでいた。
ふと、僕の消しゴムがなくなった事があった。
僕が探してる間、S君も一緒に探してくれた。ありがたいことだ。
だがしかし、机の中やら筆箱の中、床も遠くまで探してみたが、どこにもなかった。
変わった形の、お気に入りの消しゴムだっただけに、とても残念だった。
その後、ある事に気付いた。
S君が机に両手をついて前傾姿勢になって誰かと話していたのだが、ジャージの後ろのポケットがおかしい…。
不自然に膨らんでいるのだ。
まさか…と思って、僕はこっそり上から覗いてみた。
「あっ!」
僕の消しゴムが、S君のポケットに入っていてた。
「何でS君のポケットに消しゴムが入ってるの?」
僕は訊いてみた。
「あ、あれ?何で入ってるのかな?勝手に飛び込んできたんじゃないかな」
S君は僕に消しゴムを返しながら、そう言って誤魔化した。
大の仲良しだったS君が遠くなった…。
それ以来、小学4年の時は話してたが、クラスが替わるとS君とは話さなくなった。
中学になっても話さなかった。
高校を卒業する頃、自動車教習所の教室で、教官がみんなの名前を点呼している時だった。
「田中君」
「はい」
僕が返事をした後だった。
「S君」
「はい」
!!………
僕の真後ろにS君が座っていた。
一瞬、振り向いて話し掛けようと思ったが、仲良しだったのは8年も前だ。もはや話す気にはなれなかった。
僕は後ろを意識しながら、講習が終わっても目も合わさずに帰路についた…。
2006年01月27日
消えた消しゴム
ニックネーム SNJ at 02:02| Comment(2)
| 思い出ボロボロ
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僕はそれから間もなく引っ越したので、特に後日談がありませんが。
このことが彼にとっての良いトラウマになり、二度と同じ過ちを繰り返さない、そう成長していてくれるといいですねー。
彼もその後は、盗む人ではなくなっと信じたいですね。
僕のトラウマにもなりましたからね。