小学2年の時の事だ。
僕はA君と仲良しで、よく彼の家に行って遊んでいた。
僕は自分のおもちゃを持っていった。
大きいロボットと小さいロボットが、セットになったやつだった。
A君の家で遊んでいて、僕がトイレから戻ってくると、小さいロボットの方がなくなっていた。
さんざん探してみたが、どこにもないし、A君は持ってなかった。
あきらめて帰ろうとした時だった。
一階の屋根の上に、僕の小さいロボットが落ちているのが見えた。
僕は、それを見付けたのを、A君にバレない様にした。
「もし、A君が僕のおもちゃに嫉妬し、投げ捨てたとしたら?」
「もしかしたら、たまたま僕のを借りて遊んでたら、屋根に落としてしまったのかもしれない…」
僕は後者だと思うようにした。
A君とは、その後も仲良しだった。
ある雨の日、A君と一緒に登校した。
A君は道路脇を歩いていた。
ズルッ!
A君が、道路脇のぬかるんだ泥で滑って転んだ。
A君の靴にはベットリと泥が付いていた。
A君が泥を手で拭った。
A君がその手の匂いを嗅いだ。
「あ〜あ、こんなに泥が付いちゃった」
僕は気付いた。
(泥ではない!)
僕は、その滑った「モノ」に近付いて見てみたが、やはり泥には見えない。
匂いもした…。
A君が言った。
「泥でよごれちゃったけど、このまま学校行こうか」
そう言われると、僕もこう言うしかない。
「この泥、ホント滑りそうだね〜」
(でも、泥じゃない…)
A君は、手でそれを触ってしまっているし、その手で傘をつかんでいる。
靴は、横の面が真っ茶色に汚れている。
しかし僕は、A君のプライドのために、信じた振りをするしかなかった。
僕は学校までの距離が急に遠く感じたのだった。
2006年01月28日
何故そこに?
ニックネーム SNJ at 23:57| Comment(0)
| 思い出ボロボロ
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