スパゲッティをたらふく食べる。
3人しかいないのに、6人前くらいあったのではなかろうか。
翌日に合流する浅野君に電話すると、社員旅行でしこたま飲んでる最中だった。
「あひゃひゃ〜、飲んでますよ〜!明日はちゃんと青森まで行くから迎えに来てよね〜」
テンションの高い浅野君との電話を終えると、会話も滞り僕らは就寝した。
翌朝起きると、また浅野君に電話した。
万が一、彼が寝過ごしたら困るからだ。
「あ〜い、おはよ〜っ!あひゃひゃひゃ〜!」
浅野君は朝からテンションが高かった。
「部長なんか朝から飲んでるけど、オレは飲んでないよ〜。うひゃひゃひゃ〜!」
電話をしている西沢君の横にいる僕の耳まで、浅野君の声は響いてくる。
なんで朝からそんなにテンション高いのか…。
僕らは低いテンションのまま、浅野君を迎えに青森駅へと向かった。
浅野君が青森駅に現れた。
北海道から青函トンネルを抜けて本州上陸だ。なんかカッコいい…。

僕と西沢君の二人旅から始まり、大館駅で三上君が加わり三人に、そして今、浅野君が合流してついに四人となった。
青森カルテットは一気にテンションも上がる。
「さぁて、八甲田山に向かうとしようか」
昔、八甲田山では日本軍が日露戦争へのシミュレーションとして、冬場に雪中行軍の訓練を行い、多数の死者を出した悲しい出来事があった。
それを思うと儚い山であると思うが、今ここに来ている僕らはテンションが高い。
ロープウェイで山頂へ向かおうという事になた。
季節は晩夏だったが、ロープウェイで山頂近くまで登ると気温は急激に下がった。
雪中ではないが、その寒い中、遊歩道を歩く事にした。
「オレ、革靴なんだよ」
そう言う浅野君を無視して、僕ら四人は寒風吹き荒ぶ遊歩道を山中へと入っていった。
歩いている内に体が温まり、寒くはなくなった。
むしろ、遊歩道の急勾配に歩き疲れて暑いくらいだ。浅野君は革靴で頑張っている。
やがて、遊歩道周辺は湿地帯になった。勾配もなくなり、気も楽になる。

遊歩道を一周してロープウェイ乗り場まで戻って来たが、なんと通常は一周するのに一時間半かかる遊歩道を、30分かからずに戻ってきた。
道理で体も暑くなるわけだ。浅野君は革靴で頑張った。
山頂から青森市街が一望できる。素晴らしい眺望だ。
市街の向こうは海である。

写真ではイマイチだが、実際は感動する景色である。
そんな感動を胸に、ロープウェイで八甲田山を下りていった。
気温も10℃くらい上がる。
さあ、次に向かうのは八甲田山の温泉地、『酸ヶ湯(すかゆ)』である。
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