電車が駅に停車している。
僕は、その電車内の、ホームとは反対側の開いてない窓の側に立っている。
僕の乗った電車とは、ホームを挟まない側のすぐ隣にも電車が停車している。
僕の乗っている電車とは反対方向の電車だ。
その車内をひとりの女性が歩いていた。
僕が窓から見ている視界の中心にその女性が入ってきた。
その時だった。
女性が急にその場で足踏みを始めた。
僕の目の前、ガラスを2枚挟んだ向こうで、女性がその場で足踏みをしているのだ。
…と思ったら、隣の電車が動き始めたのだった…。
つまり、女性は車内後方に向かって歩いていたのだが、電車が前に動き始めたため、僕の目からは女性がその場で足踏みをしているように見えたのだ。
僕の目で女性を絶対的に見ていたからそういう認識をしたのだが、相対的に見れば何のことはない。
電車が加速するにつれ、女性は少しずつ後ろに下がっていく。僕の目から見てだが。
(頑張れ、あんた後ろに下がってるぞ)
僕の応援も空しく、やがて女性はものすごいスピードで後ろに下がっていった。前に進んでいるはずなのに。
そうこうしている内に、僕の電車も動き出した。
車窓を夏の風景が流れていった。
2006年09月03日
隣の電車
ニックネーム SNJ at 23:55| Comment(0)
| 街角・日常編
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