2007年01月24日

Drive物語・東北編12 〜米沢牛を求めて〜

国道13号で上山市、南陽市と通り、米沢南陽道路という有料道路に入る。
有料道路だが、高架線なのにライトがあまりなくて暗い道だった。
空いているだけが救いか。

…と思いきや、下に見える一般道の方も空いている。
「あっちの方が明るいし、わざわざ有料道路に乗った意味がないよ〜」

文句を言ってる内に米沢市内に入った。
時刻は7時半。もう真っ暗だ。
いや、真っ暗にも程がある。
米沢市内は、駅周辺でも暗すぎだった。

とりあえず、雑誌に載っていた米沢牛の店に行ってみるが、もう閉まっていた。
「まだ7時半だぞ!?」
「いや、元々休みかも」

仕方なく、他の店を探しにいく。
しかし、街の店はことごとくシャッターが下りている。
夜の早い街だった。

『なせば成る なさねば成らぬ 何事も』

米沢藩主の上杉鷹山の名言だ。
質素倹約で藩政改革に励んだ名君だったが、その倹約が現代も続いて夜が早いのかと思ったが、もしかしたらお盆で休みだったのかもしれない。
街中には線香の香りが漂っていた。

米沢駅の近くで2軒、開いてるステーキ店を見つけたが、ものすごく混んでいて9時過ぎまで1時間半くらい待たないといけないと言う。

「これはマズイね」
「遅くなるほど店は閉まっていくし…」
市内を車で走り回るが、やはり開いてる店は少ないし、開いてても1時間以上待つことになる。
しかも、僕らと同じように店を探して回っている人も何組かいた。
先を越されたら、どんどん不利になる。

「ここまできて米沢牛も却下になるのか?」
昨日から却下してばかりの旅路だ。

「いや、諦めるわけにはいかない!」
僕らは、米沢牛を食べたい一心で何軒ものお店に電話を掛け、やっとすぐに食べられそうな焼肉店を見付けた。
その辺りは、駅前よりも栄えていそうなエリアだった。

「やった〜。これで米沢牛が食べられる」
喜び勇んで店に入って席に着く。
そこで、ふと思った。

メニューに『米沢牛』と表記していないのだ。
いや、確かに店の前の幟には米沢牛と書いてあった。
しかしメニューには書いてない。
「これは…?米沢?」
「どっちだ…?怖くて聞けないよ…」

不安ながらも上等の肉を注文した。
1切れ300円する肉だ。

米沢牛なのか分からないまま焼いて食べたが、これが物凄いとろけっぷりで美味しい。
「これ、米沢だろ?…」
「食べたことないから分からないよ…」
「この柔らかさで米沢じゃなかったら、何が米沢だって話になる…」
「米沢だよな?」
「だろ?」

「きっと米沢牛だ!」
僕らは、そう思って食べた。
実際、とても美味しいのだから。
…でも怖くて店員さんには聞けない…。

そんなこんなで、ともかく美味しい焼肉を食べ終えた。
「美味しかった〜、怖くて聞けなかったけど」
後は、千葉県を目指して帰るだけだ。

「さっきの店の店員、美人姉妹だったね」
NK君が言った。
「え?姉妹?二人いたっけ?確かに可愛い店員だったけど」
僕は運転しながら気になった。

「二人とも娘さんだろうね。家族でやってる感じだったよ」
RA君も言う。
「え〜?家族?そう言われてみれば、家族経営って感じだったけど。姉妹だったかな〜?」
僕は気になる。
『美人の店員』と『美人姉妹の店員』では、インパクトが違うのだ。

「うん、姉妹揃って訛ってたな。やっぱり山形訛りだったよ」
小野君も言う。
「やっべ〜。米沢牛かどうかに気を取られて観察し損なった〜」
僕は悔いる。

RA君が僕に言う。
「また今度行ってみれば?」
「遠すぎるよ〜。また今度行くって距離じゃないし。でも美人姉妹の店員か〜。気になるなぁ」
気になりながら、もう米沢の街明かりは見えなくなっていた。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 22:03| Comment(0) | TrackBack(0) | Drive物語U
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