ある日、夢を見た。
それはこんな夢。
今回の夢はサスペンス風だ。
ずいぶん前に見た夢だが、戦慄の内容だったので今でも覚えている。
内容はあくまでも、寝ている僕が勝手に作り出したフィクションである。
それでは妄想サスペンスにご招待。
==========
〜1〜
僕の住む街(架空の街)で、行方不明事件が多発した。
行方不明になるのは、決まって妙齢の男。
何人も消え、僕の友人も消えた。
そしてある日、行方不明になった男たちが、街の外れにある川を水死体となって流れてくるという事件が起きた。
遺体の顔はげっそりと痩せ細り、生前の面影がないほどに老いていた。
警察の調べによると、遺体の外傷は死後に川を流れてきた時のものだけで、死因は衰弱死とのことだ。
川の上流を警察のヘリが飛んだが、何も見付からなかったという。
行方不明になった僕の友人も、遺体となって街に戻ってきた。
僕はこの事件の謎を解明すべく、6、7人の友人を引き連れて川の上流へと向かった。
警察のヘリによる捜索でも上流に何も見付からなかったのだが、僕らはボートで上流へと遡ることにした。
川を遡っていくと、川から下水道のような地下用水路に入った。
そして、長く真っ暗なトンネルを抜け出ると、霧の立ち込める森の中の川となっていた。
「どこだ、ここは?地図にも載ってないぞ」
どうも、得体の知れない場所に来てしまったようだ。
どこかで道を間違えたのかもしれない。
さらに遡っていくと、霧の中に街並みが見えてきた。
ボートを係留してから岸に上陸し、街の中に踏み入る。
人気のない静かな街だ。
小さな工場が立ち並ぶが、稼働はしていない。廃工場のようだ。
昭和初期の雰囲気がある。
とりあえず、僕らは街を探索することにした。
歩いていくと突然、背後から声を掛けられた。
「すみません、みなさま方…」
〜2〜
振り向くと、いつの間にか数人の女性が並んで立っていた。
どの女性も美しい顔立ちをしている。
「ようこそ、こんな田舎町にいらっしゃいました。もし宜しければお食事などご用意いたしますので、どうぞ…」
僕らは、美しい女性たちのご馳走に預かることにした。
廃工場の中らしき広間に、食事は用意されていた。
魚料理、肉料理、酒など、豪勢だ。
「この街の男たちは稼ぎに出ていって、残ったのは女ばかりでございます」
「へぇ〜、でもみなさんキレイな方が多いですよね。そんなヒトを残していってしまうなんて罪な男ですよね〜」
僕らはお世辞を言いながら、ご馳走を食べていった。
聞く話によると、男手が足りなくなって工場も閉鎖になってしまっているという。
過疎化の進んだ街なのだろう。
「みなさま方はどうしてこの街にいらっしゃったの?」
「僕たちは、行方不明になった男性たちを探しにきたんですよ。そしたらここに迷い込んでしまって」
「まあ、殿方が行方不明だなんて、そんな恐ろしい…」
女性たちも心配そうだ。
「そんな行方不明なんてならずに、殿方にはどんどん食べてもらって精力をつけてもらいたいものですわ」
「ワハハハハ。どんどん頂きま〜す」
女性たちとも話が弾んで、みんな楽しそうだ。
僕は食事の途中でおしっこに行きたくなって、席を中座した。
工場の通路を歩いていると、妙な光景が目に入った。
通路脇の部屋の中で、一人の若い男が複数の女性に囲まれてデレデレしているのだ。
膝枕やら、胸に顔をうずめたりやら、男は楽しそうだ。
(何だ?ここって、そういう類の店なのか?
しまったな…。後で高額請求されるんじゃないか?)
何だか、この場所が怪しいところに思えてきた。
僕が用を足して戻ってくると、まださっきの部屋の中で笑い声がしている。
アハハハハ、アハハハハ
あまりに楽しそうなので部屋を覗くと、男はまた膝枕をして上を向いていた。
しかも裸だった。
(やっぱり、そういう店か!ぼったくられる前に退散しないと…)
(え!?…)
しかし、声は笑えども、男の顔は笑っていなかった!
死んだような目をして、天井を虚ろに見つめているだけだった。
しかも、先ほどよりも顔がやつれている。
(こ、これは!?あの事件の水死体と同じではないか!?)
〜3〜
怪しい部屋の前をそっと離れると、平然を装って友人たちのところに戻った。
「みんな、もうそろそろ帰ろう。今日のところは引き揚げるんだ」
「え〜、まだいいじゃん。今日はゆっくりしてこうよ〜」
友人たちは酒を飲んだせいもあり、すっかり上機嫌になっている。
中には女性の肩を抱いて飲んでいるヤツもいる。
「いや、帰るんだ。みなさん、どうも美味しい食事をご馳走になりありがとうございました」
「あら、もうお帰りですの?もっとゆっくりしていけばいいのに」
「いえ、先を急ぐんで」
僕は、無理やりに友人を引き連れて工場から出て、霧の中を船の方へと戻っていった。
金は請求されなかったが、早くこの街から出たかった。
「何だか楽しい街だったな。また来たいよ」
友人は未練たらたらだ。
気付くと、友人が一人いなくなっていた。
「どこに行ったんだ?まったくもう」
街中に探しに戻ると、友人は女性たちに左右から抱きつかれていた。
「オレ、この街に残るよ」
妙なことを言い出した。
「なに言ってんだよ。みんなで僕たちの街に帰ろう」
「この街の方がいいよ。このコたちだって、オレに優しくしてくれるし…。ネ〜」
「あ〜ん、嬉しいわぁ」
友人は聞く耳を持たない。
「お、俺もここに残ろうかな…。ここはいいところだよ、きっと」
別の友人も残ると言い出した。
「ちょっと待ってよ。今日のところは戻ろう」
僕は必死に食い下がる。
「なぁ、みんなも言ってやって…。あ…」
見ると、また別の友人まで目付きがおかしくなっていた。
「おれも残る…」
「わぁ〜、アタシたち嬉しい〜」
一人、また一人と陥落していく。
そして、僕以外のみんなが残ると言い出した。
それどころか僕を押さえ込み、街に引きずり込もうとしている。
「みんな!待て!目を覚ませ!」
僕は友人を投げ飛ばし、走ってその場を脱した。
街を離れ森の中に逃げ込む。
(何でこんな事に?…)
(もしかして、あの料理!あの料理に何か仕込まれていたのか?)
(僕は酒も苦手だし、料理も野菜くらいしか食べなかった。しかも、途中でトイレに抜けている。だから、何ともなかったのか…?)
僕は思案に暮れながら森の中に潜んでいた。
ともかく、逃げる前に友人を助け出さねばならない。
〜続く〜
2007年01月30日
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RA君迷惑かけました。でも楽しかったよ。
場面場面で入れ代わってしまって、誰が誰とは分からないんだな〜。
果たして、みんな助かるでしょうか?
その結末やいかに!?
ま、ただの夢なんだけどね…。
続きはそのうち記します。