運転はオノ君に交替したが、高速道路で眠くなったらしく、また僕に交替した。
サンダルで高速道路を運転するのは初めてだ。
車が撥ね上げる水飛沫で視界が悪い。
車間距離を空けると、他の車が横から入ってきて、車間距離がなくなる。
しかも10m先で水飛沫を上げられると、白く霞んで前方は見えない。
そういう事もあって、サンダルでの運転は少し怖かった。
三重県から愛知県に入った。
熊野街道も伊勢路も終わり、東海道の尾張の国だ。
このまま東名高速に乗れば帰れるが、まだ3時半だったので名古屋市内の『徳川美術館』に寄る。
徳川の名が冠せられている通り、歴代の尾張藩主の功績が展示されている。
庶民のことはあまり分からなかったが、尾張藩のことはよく分かる。
美術館の横には『徳川園』という日本庭園があったので、そこも寄る。
時刻は4時半を回っていた。
5時で閉館なので、小走りで庭園内を観回る。
ラッキーなことに、降っていた雨はやんでいた。

庭園は立体的な造りで、歩いていて楽しかった。

池あり錦鯉あり、橋あり川あり、滝あり岩あり、森あり芝生あり、坂あり階段あり、茶屋あり花畑ありで、至れり尽くせりだ。
雨上がりの佇まいも趣きがあって良い。

ただ、雨に濡れた鯉のぼりは、水分を含んで重くなったのだろう、しな垂れていた。
もの悲しさがある…ていうか、薄暗いと怖い。
美術館を後にすると、夕飯はみそカツを食べた。
名古屋でみそカツを食べるのは初めてだ。
みそカツのある店を見付けるのに渋滞で手間取ったが、それだけに美味しかった。
後は千葉まで帰るだけだ。
ほぼ渋滞もなく静岡県に入る。
夜の12時には帰宅できそうだ。
いや、帰宅できそうだったが、渋滞が現れた。
事故渋滞らしい。
電工掲示板には、通過に100分かかると表示されている。
高速を降りて一般道で帰った方が良かったのだが、この情報を見たのは御殿場インターを通り過ぎた後だった。
次の大井松田インターは事故現場の向こう側だ。もう高速からは降りられない。
逃げ出すことも出来ず、渋滞と真っ向勝負になってしまった。
御殿場インターと大井松田インターは、東名高速の中でも距離が離れている区間なので、一番やっかいなところで渋滞に巻き込まれた。
去年の四国旅行の時も、帰りに事故渋滞に巻き込まれて2時間を無駄にした。
今年も、まただ。
電工掲示板で情報を見てから、きっちり100分。事故現場を通り過ぎた。
3台の玉突き事故だった。
(玉突きするくらいなら、車間距離とれよ〜)
渋滞を抜けてからは快調。
僕は疲れて頭痛がしていたので、後半はオノ君に運転を任せっきりだ。
深夜2時、帰宅。
渋滞がなければ、予定通りの12時に帰れたのに…。
総走行距離は1600km。
けっこう走ったが、それ以上に歩きまくった旅だった。
歩いたし、食べたなぁ。
僕らの旅にしては珍しく、食を堪能した旅であった。
特に印象に残ったのは、那智の滝、神倉神社、めはり寿司、漬け丼かな。
〜熊野街道編・完〜
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