朝7時前の春日部駅は、通勤通学客で混んでいた。
ホームも階段も人の列が出来ている中、我々は自転車を担いでのろのろと進んでいく。
周りからは邪魔な存在だ。
階段を降りきると同時に、乗りたかった電車が発車した。
乗り遅れたのだが、かなり満員だったので、むしろ乗れなくて良かったのかもしれない。
ここでの乗り換えミスで日光到着が49分も遅れる事になったが、諦めてのんびと行こう。
東武動物公園駅で、また乗り換え。
意外に通学客で混んでいる。
最後尾の車両に乗り込み、一枚だけある窓から後ろに去っていく景色を眺める。
しかし、窓の向こうには車掌さんがいて、車内を確認したいのかこちらをチラチラ見てくる。
しかも、マイクが窓のところにあるらしく、車内放送ではガラス一枚隔てた向こうで、車掌さんがこちらを見ながらアナウンスする。
気まずい。
これでは、車窓ではなく、車掌を見ていることになってしまう。
その車掌さんが、車内の見回りに行こうとするのか、たまにドアを開けて顔を覗かせる。
しかし、ドアのところには自転車が置いてあって、車掌さんはこちらに来れない。
立ったまま、しばらく車内を見てから、またドアを閉じる。
自転車が邪魔で出て来れなかったのだろうか?
途中の駅で車内が空いたので、我々は自転車をドアの前からどかした。
新栃木駅に着いた。
ここで、また乗り換え。
8時半過ぎ、ボックス席タイプの本日5本目の電車で、今度こそ日光に向けて出発だ。
僕は、小学6年の修学旅行が日光だった。
その時は柏駅から日光直通の東武線で行ったのだが、車窓に流れる風景を見ている内に、当時の記憶が蘇ってきた。
当時は、どこをどう通って日光に行ったのか分からなかったが、今こうしてその軌跡を辿っている。
周りには山が迫り、やがて山の中を走る。
標高も少しずつ高くなっているはずだ。
天候は良くない。
日光方面の山々は重そうな雲を被っているが、大丈夫だろうか?
『あと2分ほどで、下今市に到着です』
そろそろ日光に着くなと思っていると、車内アナウンスが流れた。
『下今市で車両切り離しを行い、前2両が日光行き、後ろ4両が鬼怒川行きとなります』
あと2分で到着とは、変なアナウンスだと思っていたら、なんと車両切り離しがあるらしい。
僕らの乗っているのは、最後尾の車両。
つまり、鬼怒川行きだ。
僕「あれ、この車両は日光行かないみたいですよ」
QP「ええっ?」
僕「ヤバイ、乗り換えないと」
自転車を持って、少しでも前の車両に行きたかったが、アナウンスからすぐ下今市駅に着いた。
急いで電車を降り、前の車両に向かう。
歩いていると、車両の連結器のところで駅員さんが作業をしている。
作業が終わる前に、乗り換えないといけない。
4両の長さ分を歩いて、前の2両に乗り込む。
正直、自転車が重くて、度重なる乗り換えですでに疲れている。
僕らが乗り込んで間もなく、電車が発車した。
ギリギリセーフ。
まだ乗り換えが残っていたとは、油断していた。
9時17分、東武日光駅到着。
ここからはバスで、いろは坂を上る。
バスの出発まで10分もないので、切符売り場で竜頭の滝までの乗車券を購入し、急ぐ。
バス乗り場に行くと、かなり混んでいた。
隣りにある中善寺温泉行きのバス停は空いているが、僕らが向かうのは竜頭の滝なので、混んでる方に乗らなければいけない。
僕「こんなに混んでると、自転車乗せにくいですね」
QP「乗せられるんですかねェ?バスが来たら、運転手に訊いてみます」
バスが来た。
乗客がどんどん乗り込んでいく。
座席は埋まっていくが、通路に自転車を置けば乗れそうな感じもする。
キューピーさんが運転手に話し掛けた。
「このバス、自転車は乗せられますか?」
「ああ、無理無理」
運転手さんにあっさり断られた。
「下の荷物室に乗せられませんか?」
「ワンマンだから、無理だよ」
バスは発車していった。
我々を残して。
〜続く〜
2007年06月09日
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思うようにいかんね。
大きくても混んでるから、自転車を乗せるには邪魔だね。
運転手からしても、混んでる最中に自転車を持ち込もうとする客は迷惑に思えるだろう。
運転技術を持ちながら、高度な接客技術も持ち合わせるのは、なかなか難しいね。
まず第一は運転技術だから、まぁ感じ悪くてもいいか。安全なら。