
天気は曇りがちだが、川沿いは気分も良い。
気温は16℃ほどだ。日光よりは高くなったかな。
神子内川が渡良瀬川と名前を変えると、足尾町の中心部に入る。
ここで、キューピーさんが気分が悪くなってしまった。
QP「下りだから大丈夫と思っていたら、急に気持ち悪くなって漕げなくなりました」
キューピーさんは急いで店に入って食料を調達し、ムシャムシャ食べている。
QP「気分が悪いのに食べたいんですよォォォ。ああ、止まらないィィィ」
きっとハンガーノックに陥ったのだろう。
僕はお菓子を食べながら漕いでいたので何ともないが、キューピさんは上り坂とトンネルで体力を使い果たしたのだ。
しばらく経つとキューピーさんの体調も回復し、我々は足尾銅山を観光することにした。
足尾の町は、江戸時代から銅の採掘が盛んで、人口も多かった。
もちろん炭鉱に携わる人々で栄えた町だ。
だが400年に渡る採掘で、銅の精製による公害で山は枯れ、川は汚染され、やがて昭和48年の銅山の廃坑と共に人もいなくなっていった。

今では、使われなくなった施設が廃墟になって残る。
寂しい風景だが、これがこの町の歴史で、我々はこういうのが嫌いではない。むしろ好きだ。
『足尾銅山観光』は、そんな銅山の歴史を垣間見れる観光施設だ。
受付を済ませて奥に進むと、トロッコ列車に乗り込んで銅山内に入っていく。
トロッコ列車を待っている間も、キューピーさんは食べ続けている。
QP「お腹が空いてどうしようもないです。ああ、味噌コッペパンが美味い〜」
掘られた坑道の総延長は、東京から博多まで行けるほどの、1234kmという。
銅山内に何層にも渡ってそれほどの穴が広がっているのだが、トロッコ列車で入っていくのは200mくらいだ。
そこでトロッコを降りると、後は徒歩で坑内を見学できる。
もちろん、危険なので奥には入っていけない。
出口に向かって歩いてくるのだが、通路のそこかしこに人形が展示され、当時の採掘風景を感じられる。
人形の中には、音声と共に機械仕掛けで動くものもあり、暗闇で動いている様は少し怖い。

展示される人形は、手掘りの江戸時代から明治〜大正〜昭和と、出口に近付くに従って時代が進んでいく。
防塵マスクもないままに掘っている時代は、すぐに肺をやられそうである。

僕と並んでいるのは人形である。
まるで、作業を説明してもらってるような構図。
それほどに人形はリアルだ。
人形の他、歴史などのビデオ展示、鉱石展示、硬貨展示などを観て、お土産を買って足尾銅山を後にした。
この後は、情緒溢れる『わたらせ渓谷鉄道』に乗って帰るつもりだが、ローカル線なので次の列車は1時間20分待ちだ。
あまり待ってるのも何なので、少し自転車で走る。
どうせ、下り坂の道だ。
でも、あまり下っていってしまうと、鉄道に乗る時間が減ってしまう。
とりあえず一駅だけ進んで、そこで列車を待った。
〜続く〜
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