2007年10月06日

自転車奇行・青梅〜飯能編4 〜吹上峠へ〜

坂を下って戻っていくと、ちょうどキューピーさんが登ってくるところだった。
「こっちは旧トンネルでした。旧々トンネルは少し戻ったとこから登るみたいです」

さらに戻って、横道を見付ける。
そこから舗装路を登っていくと、2軒の民家があった。
民家の横道を行けば旧々トンネルだが、その前にはバリーケドが作られている。
自転車をバリケードの向こうに持っていくのは大変そうなので、木陰に停めておく。

徒歩で民家の横を通っていく。
家の中からはテレビの音が大音量でしている。
もしかすると、先ほど旧トンネルで聞いた笑い声は、このテレビの音だったのかもしれない。

旧トンネルとの位置関係は、旧トンネルから民家までが直線距離で50mほど。
さらに高低差が20mほどあり、間には木々が繁っている。
その距離で笑い声のようなものが届くのかは不明だが、おそらくテレビの音だろう。

バリケードは道いっぱいに広がっている。
この先は、どこかの会社の土地なのだろうか?
バリケードの横から、僕は崖側に身を乗り出しながら、キューピーさんは山肌側から越えていく。

旧々吹上入り口.jpg

そして見えてきたのが、旧々吹上トンネル。
心霊スポットだが、昼間ということもあり怖い雰囲気は漂っていない。

トンネルの手前に廃屋があり、昔そこで殺人事件があったというが、今は廃屋は工事用具の置き場になっている。

「どうします、入りますか?」
「入りましょうか。でも、懐中電灯を忘れてきちゃったんですよ〜」
「僕のを使って下さい」

旧々吹上入り口2.jpg

僕の懐中電灯を渡して、キューピーさんが先にフェンスの裂け目からトンネルに入る。
フェンスにリュックが引っ掛かって入りづらそうだが、キューピーさんは闇の向こうへ消えた。

僕とキューピーさんがフェンスを隔てて対峙する。
「ここで僕が走って逃げたらどうしますか?」
「僕も逃げますねェ」

もちろん、僕も置いてかれたら逃げるだろう。
僕もキューピーさんに続いてトンネルに入る。

ピチョン、ピチャン
「びちゃびちゃですよ〜」

トンネル内は真っ暗で温度が低く、水滴が滴っており地面は水浸しだ。
左側が少し高くなっているので、そこを歩いていく。
ライトはキューピーさんしか持っていないので、僕の足元は全然見えない。
とりあえず、デジカメでフラッシュ撮影してみる。

旧々吹上内1.jpg

何も写らない。
真ん中の明るいのは出口の明かりだ。
そりゃそうだ、心霊とか何とか、半信半疑である。数珠は握ってるけど…。

「冷たっ!」
たまに水が首筋に垂れてヒヤッとするが、何かの気配とかは感じない。

トンネルの中間辺りから地面は乾いているので、真ん中を歩く。
正面には出口が明るく、背後を振り返ると入り口だけが明るい。
あとは闇。
その闇を、僕のデジカメのフラッシュが時折り切り裂く。

やがて僕もキューピーさんも無言になった。
靴音と水滴の音だけがトンネルに反響する。

旧々吹上出口.jpg

出口に近付くとまた地面は水浸しになり、やがて外に出た。
こちら側は、かなり外の道もぬかるんでいる。
入り口方向を見ると、短いトンネルである。
「戻りますか…」

今度はトンネルを逆に抜けていく。
僕もキューピーさんも暗闇でキョロキョロしているが、二人とも無言だ。
僕はライトを持っていないので、キョロキョロしても何も見えない。
ただただ何枚も写真を撮り、そのフラッシュで一瞬周りが見えるだけだ。

もうすぐ出口というところで僕はキューピーさんの前に回り、奥を写真に撮る。
その時、キューピーさんが滑って転びそうになったが、フラッシュが眩しかったのかもしれない。

そして、トンネルを脱出。
元の場所に戻ってきた。
「どうでした?」
二人ともフェンスの穴を出ると、僕はキューピーさんに尋ねる。

「何も感じませんでしたねェ」
「いましたよ」
「へ?」
「トンネル内では口に出しませんでしたが、写真に丸い玉が写ってましたよ」
「オーブですか?」
「最初は出口の明かりがブレているのかと思いましたが、どんどん増えていきました」
「マジっすか!?」

僕が無言になったのは、デジカメに写ったそれに気付いたからである。

   〜続く〜
ニックネーム SNJ at 13:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 自転車奇行2007
この記事へのコメント
ここに行く道は私有地では?
Posted by しゅう at 2007年10月07日 07:07
会社のものかもしれないね。
トンネルの逆側の道はどうなってるのだろう?
そちらも道が続いてたから行ってみたかったけど、山歩きになりそうだったからやめといた。
Posted by SNJ at 2007年10月07日 10:02
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