憂鬱な気分の時には、夢も憂鬱な夢なのか?
夢の中だけでも、楽しい気分になりたいものである。
ある日、夢を見た。
それはこんな夢。
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僕は、数人の友人たちと草原を歩いていた。
やがて夕闇が迫り、雨も降ってきた。
「どこか雨宿り出来る場所はないかね〜?」
雷鳴が轟き、暗雲は立ちこめ、風は吹きすさび、雨は嵐になった。
辺りを見渡しても、枯れ木ばかり。
雨宿り出来そうな場所はない。
このまま夜になれば、真っ暗だろう。
ピカッ!ゴロゴロゴロ〜!
稲光と共に落雷の音が聞こえる。
身を隠さないと危険である。
だが稲光の中、前方に洋館が立っているのが見えた。
「建物がある!あそこに入ろう!」
僕らは洋館の前へと向かった。
洋館は、3階建てかそれ以上の高さがある。
外壁は苔むして、建ってからかなりの年月が過ぎたと思われる佇まいである。
洋館の扉の前に立ち、人が住んでいる雰囲気ではないが、一応ドアをノックする。
もちろん返事はない。
だいたい扉自体が、壊れかかって傾いているのだ。
僕らは扉を押し開け、中へと入った。
1階は天井が高く、壊れたシャンデリアがぶら下がっている。
入り口の真ん前はホールになっていて、右側に2階へと上がるボロボロの階段がある。
灯りは、床に転がっていたロウソクにライターで火をつけた。
タバコを吸う友人がいて助かった。
濡れた服を乾かしたいが、1階には何もないので、2階へ上がってみることにした。
ギシギシと音を立てて、階段を上る。
階段を上りきると長い廊下があり、いくつかの部屋が並んでいる。
3階への階段は見当たらないが、廊下の奥にあるのかもしれない。
とりあえず、部屋の中で燃える物でも探して、焚き木でもして温まろう。
みんな揃って2階の廊下を歩いていた時だった。
ゴゴゴゴゴゴ!
ガラガラガラ〜ン!
物凄い音と共に、足元が揺れた。
揺れが収まり背後を振り返ると、砂煙が立ち込めている。
砂煙の方へ行ってみると、なんと今上ってきたばかりの階段が崩れ落ちていた。
「危ないとこだったな」
階段を上っている最中だったら、6m以上の高さから落下していたろう。
しかし考えてみれば、階段がなくなってしまったという事は、1階に降りられないということだ。
「困ったな…」
「とりあえず、部屋でも見て回ろうよ…」
何人かで手分けして部屋を探索する。
部屋の扉を開けてみると、荒れ果てていた。
家具はあるが壊れていて、椅子なんかも座ることは出来ない。
部屋によっては、窓ガラスが割れていて雨風が吹き込んでいる有り様だ。
壊れた家具でも燃やそうかと思っていると、
「ウワ〜〜〜〜〜ッ!!」
どこからか叫び声が聞こえてきた。
声のした方へ行ってみると、友人みんなが集まってきた。
「誰の声?」
「どこからだろう?もっと奥か?」
「あれ?何人かいないんじゃない?」
友人が消えた。
奥の部屋を探索していたのだろうか。
「奥に行ってみようか」
廊下の奥に向かって進もうとした時だった!
ウオオォォォォォ!!
廊下の奥から、獣の咆哮の様な音が聞こえてきた。
「何?何かいるの?」
「分からないよ。でも奥に行くのはヤバそうじゃない?」
「…逃げよう…」
「ここにいてはいけない気がする…」
みんなが恐怖心に駆られているのが分かる。
僕もどうしていいか分からない。
分かっているのは、逃げ道はないという事だ。
上ってきた階段は崩れ落ちてしまっている。
逃げるには6mの高さから飛び降りなければならない。
ウオオォォォォォ!!
廊下に反響し、どこから声がするのか分からないが、声が近付いてきた気がする。
僕らは階段のところまで戻ってみた。
1階を見下ろすと、崩れた階段がある。
そこに飛び降りればケガは確実だ。
だが、ここから逃げないことには怪物の様な声に追い付かれてしまう。
「どうする?」
「どうしよう?」
僕は苦肉の策で、壊れた家具を1階に投げ落とす作戦を考えた。
階段そばの部屋から、壊れた椅子や机や本棚をどんどん投げ落とす。
壊れたベッドなんか重いし運びにくいが、ベッドの脚が折れているなど壊れているのが逆に助かった。
少し軽くなる。
最後に投げ落としたのがベッドだ。
壊れた階段の瓦礫の上に色んな家具を投げ落としたので、1階までの距離が4m以下に縮まった。
うまくベッドの上に落ちれば、ケガはしないかもしれない。
もちろん、2階の床にぶら下がってから降りれば、自分の身長+腕の長さで2mほどの高さが減るのだ。
さらに、まず力のある人がぶら下がり、人間ハシゴとして踏ん張る。
次の人がそいつの肩に降りて、背中にしがみ付きながら腰から脚へと伝ってけば、飛び降りる高さはほとんどなくなる。
こうして一人ずつ、1階に脱出していった。
僕は最後まで2階に残った。
廊下の奥を見るも、何も見えない。
獣のような唸り声はどこから聞こえてくるのだろう?
瞬間、真横に気配を感じた!
横を見ても、壁しかない。
気配は壁から伝わってくる。
壁の中に目が開いた!
(そうか!この館が怪物なんだ!
僕らを雨宿りさせて、2階へと上げ、退路を断ってから襲っていく)
「みんな逃げろ!この館自体が化け物だッ!!」
僕はそう叫ぶと、1階へと飛び降りた。
ベッドの上に落ち、ベッドと共に崩れた残骸の上を落ちていく。
そのまま床に叩きつけられた。
「早く逃げろ!外に出るんだ!」
痛がる間もなく、僕は駆け出した。
2階から闇が降りてくる気がした。
僕らは一目散に洋館から逃げ出すのだった。
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嫌な夢だ…。
逃げても外は嵐で、闇。
その後どうなったのかは分からない。
2007年12月06日
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